蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

No.734 ハハの心を鷲掴み

8月31日

今日は某所で池を見ながらこの文章を書いている。
空は曇り空で、世間一般でいうところの夏休み最終日という高揚感がない。今頃宿題を必死にやっている子供とかいるのかな。いて欲しい、いやむしろいないとダメでしょ。

なんやしらんけどうちの二人の子等は、夏休みの宿題を早々にコンプリートしてしまうんだよな。いいのか、学生たるものそんな了見で。この前もさ、8月上旬なのにJK剣士が「あと読書感想文だけなんだよなー」とか言ってて、ハハは内心「うっそ!」と思った。

なんでそんなにお利口さんなのか。まあでも剣道部は「宿題チェックの日」というのがあって、そこでやってないことが発覚した日にゃあもう、カントクMセンセイからどれだけどやしつけられるかわからん。しかも今、JK剣士はそのカントクMセンセイが担任であるという二重のくびきにかけられておるので、お利口さんにもなろうというものか。

そう、読書感想文。ずっとブログサボってたから、このネタまだ書いてないはず。もう聞いたよっていう人は我慢してもう一回聞いてください。

今読んでる本が聖書(旧約&新訳)しかないんだよなあ、というJK剣士。
しばらく前に突然聖書を読んでみたいと言い出したので賢明なる母上は提案した。「えー、そのまんまのやつおもろないし、聖書物語的なやつとか、新書で出てる佐藤優解説の聖書とか?ハハも読んでみたかったからそっちにしないや」と。返事は断固NO。そしてごくフツーの聖書をツボイ御用達錦町今井書店で買わされた。

 

少しずつ読み進めているらしい様子だったが、ある時話しかけてきて「なあ、神っていったい…」と絞り出すように言い、打ちひしがれた様子。どうした、何があった?!

ええ?!つがいのいきものをあれやこれや大きな船に乗せて、世界を滅ぼそうとした?!
それ、どんな悪党なん?!

あ、神か。

 

ということでJK剣士の反応がすごくおもしろかった。高校生なら知っとけや、その話くらい、と思ったが、まあよしとしよう。その後もいろいろ起こるたびに「神って…」と苦悩していた。

クラスで仲良しの秀才女子に「うち、今、聖書読んでるんだわ」と話すと、その子が目を輝かせて「あ!私も読んだよ!3回。おもしろいよね!」と返されたらしい。3回? もちろん信者さんとかじゃないから。それ以来、その秀才女子と「神って…」という談義をしているようである。

聖書に関する読書感想文を自分の心のままに書けば キリスト教を信ずる方に叱られてしまいそうだと悩んでいて、そんならハリー・ポッターの魔法動物なんとか図鑑の感想文でも書くのかと思っていた。そんなある日、ハハが本の学校でハンティングをしていた時、R・キャパの写真集が岩波文庫になっているものを発見し、さすがキャパクラスになると写真集でも文庫になるんだなーと感心して購入、JK剣士にプレゼントした。もちろん写真集なので写真ばっかり。文字はそれぞれの写真の解説が言葉少なに添えられた程度のものである。なのに!JK剣士はそれで感想文を書くという。

やれるもんならやってみいやア!と思ったハハだったが、ほんとにやりやがった。
しかも、なかなか読ませる内容に仕上がっていた。

その感想文のキモは「私はキャパに憧れる。なぜって彼は楽しんで仕事をしているということが伝わってくるから。私の身近には楽しそうに自分の仕事をしている人がいない。」という部分であり、なので私はキャパみたいな仕事がしたいんだという思いが述べられていて、なんともフレッシュな読後感。しかも。

身近に楽しそうに仕事してる人がいない、の一文の後に「ただし私の親は例外とする」とあった。この親って誰のことかな?まさかもしかして。

ということで、それがハハのことだったらすごく嬉しい。