蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№623 ことば、孤独

夢の沖に鶴立ちまよふ ことばとはいのちを思ひ出づるよすが  塚本邦雄

 

 

 

4月6日

昨日、JK剣士から画像が送られてきた。洋梨が詰まれている光景である。「ぜんぶちがう洋梨」とひとことお言葉が。Organic Bosc Pear, Organic Bartlett pear, Flammingo Pear… おおおおいしそう…ハハは洋梨が大好き。鳥取県といえば梨。初夏の二十世紀、秋の赤ナシ、今もあたご梨というメチャデカい梨が入手できる。でも洋梨がいちばん好き。JK剣士の母に対する愛を感じ… しかし。この前に送られてきたのは機内食の写真。ハハには食べ物の写真だけが届く。いったいいかなるワケ?解せぬ。

 

長女ぶーちーも元気にやっている様子。今日はみんながうける例のエイゴの試験に挑戦らしい。ごくろうさんである。午後から一緒に出かけることに。国立博物館三井記念美術館の展覧会を狙っていたがまだ始まっていなかったので、近代美術館の「あやしい絵展」を見に行くことにした。ハハは上村松園がスキなので第一のおめあては「焔」、ズバリこれで決まり。

この時期、美術館は連休にかける意気込みが強すぎるためどこも今ひとつ。「春先はやっぱり冷えるよねえ」という程度のことで、こんなことはまあ当然である。
昨年は三菱一号館美術館で数年ぶりに曜変天目(*国宝の茶碗です)を見るのを楽しみにしていたのに、延期になってしまってのた打ち回るような苦しさを覚えた。そんなら静嘉堂文庫に直接行けばいいんであるが「二子玉川」とか言われると地の果てのような気がして、イナカ者にはハードルが高い。

東京の方で、鳥取県中部の倉吉に来たことがある人にちょくちょく出会う。鳥取県は東西に長いので、各種団体のみなさまはまんなか(中部)の倉吉市で会を行うことが多いらしい。西部の人が東部の鳥取市(県庁所在地)に向かうと約2時間かかるが、中部だと所要約1時間だから両極の人に配慮してあげてるのだろう。ちなみに私が所属している認定ヨーガ療法士協会とっとりには中部と東部の住人が存在しないので、私にはまったく関係しないルールである。

しかしこの倉吉、なんにもないの。ほんっとになんにもないの。
ちなみに私は流れるプール・倉吉市民プールに年に一回行くか行かないか、そしてJK剣士の試合があれば倉吉市営武道館に行く程度。ここに来るハメになった都会の人の驚きの声「いやー、ホントになんにもなかった…」を耳にするんだけど、そりゃそーだよなと思う。ほんとうにお疲れさまでございます。県民ですらほとんどいかないところへわざわざお運び頂きまして… ということで、現在鳥取県民である私にとって「二子玉川」という場所はたぶん都会の方の「倉吉」に近いものがあると思う。いや、なんにもないって言ってはないです、ただこのはるばる感が。


大阪の藤田美術館は休館中だしさ。でも曜変天目がじかに見られる国にいて、日本人でほんとによかったなと思う。世界中に工芸好き、ことにやきもの好きの人は多かろうと思うが、ヨーロッパなどのカタいなかにも私のようなイナカ者がいて「あああ、俺も曜変天目をこの目で見てみたい!!!」と思いながらのた打ち回っているであろうことを想うと親近感を覚える。だいじょうぶだよ、私が代わりに三碗すべてを見るから!まかせといて!

…………………

と、いうことで夜、宿に戻ってから書いてます。

近代美術館が、私のカランコロン音がするようなすきまだらけのアタマのなかでほかの建物とごっちゃになってた。上野に行って休館中の西洋美術館の前に立ったときはじめて「あ、もしや」と思った。ここじゃないやんか!
ぶーちーに調べてもらったところ「焔」は5月の連休明けまで見ることができるというのでその場であっさり目的地を変更し、日比谷線に乗って入谷までいった。

入谷にはCAFFE VITAの門脇師匠が焼いた豆が納入されているDAVIDE COFFEE STOPがあるのです。数年前お兄ちゃんと来て以来。カプチーノを頂きながら門脇師匠に「営業活動に来ております」とご報告したら、即「そこは既に営業済み」とバッサリ斬られた。さすが師匠はご容赦ない。東京でなかなか飲めない美味な味を堪能したのち身分?を明かし、おしゃべりを楽しんで帰路に就いた。すごくいいお店で、オーナーの方の笑顔が素敵でとってもお優しいのです。ホットサンドもすごく!美味しいから! 
門脇コーヒーが飲んでみたいのに飲めていない東京の方も、もう信者になっている方もぜひ行ってください。おススメします。



今日は朝から何人もの方とご一緒させて頂き、ひとりお籠りして孤独に文字を連ねる寂しさが解消した。実は昨日の夕方あたりすごく寂しくなっていた。

ああ、いまここにあんこかういろ(*我が家のサービス精神の足りない猫たち)がいたらなあ、JK剣士がダジャレを聴かせてくれたらなあと、なみだがこぼれそうだった。ねこ恋しいとはこんな気持ちだったか。毎日ほんとにこいつらうるさいなあと思っていたが、深く反省。あんこもういろもJK剣士も、いつまでもハハのそばにはいてくれない。ハハは自立しなくっちゃ。

っていうか、「私がいるやないか」っていう絶対者の声が私の中心から聴こえてくる。でもときどきこうして迷子になるから、やっぱりYogaはやめられない。

入谷のあともおもしろいことがいくつもあったので、続きは明日書こうかな。