蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№758 作戦4

9月30日

無事?秋休みも終わり元気に出かけていったJK剣士。学校がある日はバスが迎えにきてくれるから、ハハはパジャマのままAsanaもすることができる。ありがたいねえ。

そして先ほど、ハハは痛恨のミスを犯したことに気付いた。
「米子H斗剣道部」と背中にプリントしてあるTシャツ。稽古後の汗臭いシャツと一緒に、最近買ってみたオキシクリーンなるもので洗濯したら字の部分が抜けて無くなっていた。

ああ、ここにはかつて米子H斗剣道部って書いてあったんだなあという残滓がそこにある。
秋だな、季節はもう移ろって去っていくのだな、うむ。

って!これバレたら絶対叱られる。どうしよう。

この場合、三つの選択肢があるかな。

作戦1 隠蔽及び逃亡:明日から出張だから、この、かつて剣道部シャツだったものをJK剣士の引き出しの奥底にそっと隠し、何食わぬ顔をして鬼太郎電車(米子空港行き)に乗る。
作戦2 謝罪:堂々とシャツを前にして「すまぬ」と真摯に詫びる
作戦3 逆ギレ:文句あるなら自分で洗濯せいやあ!、と暴れる。

 

どれでいくと思いますか?
予想が当たった方にはCAFFE VITAのドリップパック進呈します。

ところで、人も猫もなにか欲しいものがあるときには猫撫で声を出すものだが、昨日JK剣士も「ママ~」と語尾アゲ目で話しかけてきた(注:もう17歳です)。怪しい。いつも平気でハハ上さまのことを「マーちゃん」などと呼びつけるものを、いったいなにを求めてそんな声を出すのか?

ここでちょっと余談。
剣道してない人はきっと知らないであろう「寶船(ほうせん)」という会社があります。看板商品は竹刀袋。竹刀袋は、剣道をする人にとっては当然ながらとても重要なアイテム。大事な試合にエントリーできたときなどに、お祝いと記念を兼ねてオーダーすることが多い。会社は兵庫県たつの市にあるそうで、在庫を一切持たずすべてが受注生産。ものづくりへのこだわりが半端なく、そこも剣士の皆さんの胸を打つのであろう。

おねだりは、竹刀袋と同じ素材のふでばこをお揃いで作ろうよ、というものだった。
いいよ、それくらいの(値段の)ことならナンクルナイサー。
なので、布地の色と柄を選び、刺繍糸の色を選び、どんな文字を刺繍するかを選ぶ。
ちなみにハハは色は赤、柄は「桜にトンボ」というところまでは決まった。

トンボって剣道の世界ではすごく大事なモチーフだということを、実は最近まで知らなかった。同じように知らない人もいると思うので説明すると「決して後ろに下がらない」からだそうです。

生きていればときには一目散にうしろをふりかえらず、走って逃げねばならないこともある(そのタイミングを逃すとヤバいことになる)。でも自分で「ここぞ」と決めた勝負の場では一歩も下がらないぞ!という決意表明である。ハハは桜の咲くこの場所から、南の島で一歩も引かないで頑張るJK剣士を応援しよう。

で、文字の消えたシャツとふでばこで相殺ってのはどうかな。これが作戦4。


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寶船の竹刀袋。手前にあるのは防具袋。そこにいるのはクマちゃん剣士。