蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№759 あやまらんでよかよ

10月1日

新しい月になったね。秋だね。
着物(和)の世界だと、今日からは袷を着ないとだよね。たとえどんなに暑くても気合いで汗をひっこめて、秋らしい色味や素材を着て見せてください。私は最近とんと着物を着る機会がなくなりましたが、秋らしい洋服でセメていきたいと思います。

 

昨日のBlog(文字ヌケした米子H斗剣道部Officialシャツに関する案件)に関し、自社で4つの解決策をひねり出したのだが、米子と松江の真逆に位置する美味しいもののマスター&若大将から第5、第6のご提案があった。

お寿司を食べさせるか(第5)、CAFFE VITAで好きなものを食べさせるか(第6)である。これは確かに有効=一本、勝負ありに決まってるよ。

「ごめんー、VITAとお寿司で許して。ほら、マスター&若大将もこう言ってくれてるよ~」といえば「こんなシャツ1枚くらい」と思うはずだ!間違いない。母さんホッとしたわー。ありがとうございます。私の子育てとまずい洗濯の、支援と尻拭いをしてくださって。トリプルショットとウニを食しに行きます!

 

 

さて、今、米子空港にいる。保安検査場は通過した。
ばってん今日のフライトは条件付き運行てばい。羽田上空まで行って降りれんやったら、米子まで引き返してくるて。

上がるなら降りて欲しい。降りてくれ、頼む。
でもこういうことって誰のせいでもない。強いて言えば絶対者ブラフマンのせいである。

絶対者ブラフマンは、私のなかにあり私を生かすアートマンとイコールで結ばれる存在であります。ということは、こんな日に台風が来て、こんな日にフライトを予約していた私が悪いということになります。とてもややこしいので「誰も悪くなかとばい!」ということにしましょう。だからANAさんも、もう謝るのはやめておくれ。

「台風だからどうしよう」という嘆きはよく聞くが、私は結構そういうことはどうでもいいタイプである。森のこりすとして毎日ほのぼの生きているので、天候には超寛大なのだ。
そもそもこれまで、ちょっと遅れることはあっても行けなかったこととかほとんどない。なぜか知らんけど。なのでその瞬間まで案ずるなかれ!なんとかなるのさ。

 

 




 

№758 作戦4

9月30日

無事?秋休みも終わり元気に出かけていったJK剣士。学校がある日はバスが迎えにきてくれるから、ハハはパジャマのままAsanaもすることができる。ありがたいねえ。

そして先ほど、ハハは痛恨のミスを犯したことに気付いた。
「米子H斗剣道部」と背中にプリントしてあるTシャツ。稽古後の汗臭いシャツと一緒に、最近買ってみたオキシクリーンなるもので洗濯したら字の部分が抜けて無くなっていた。

ああ、ここにはかつて米子H斗剣道部って書いてあったんだなあという残滓がそこにある。
秋だな、季節はもう移ろって去っていくのだな、うむ。

って!これバレたら絶対叱られる。どうしよう。

この場合、三つの選択肢があるかな。

作戦1 隠蔽及び逃亡:明日から出張だから、この、かつて剣道部シャツだったものをJK剣士の引き出しの奥底にそっと隠し、何食わぬ顔をして鬼太郎電車(米子空港行き)に乗る。
作戦2 謝罪:堂々とシャツを前にして「すまぬ」と真摯に詫びる
作戦3 逆ギレ:文句あるなら自分で洗濯せいやあ!、と暴れる。

 

どれでいくと思いますか?
予想が当たった方にはCAFFE VITAのドリップパック進呈します。

ところで、人も猫もなにか欲しいものがあるときには猫撫で声を出すものだが、昨日JK剣士も「ママ~」と語尾アゲ目で話しかけてきた(注:もう17歳です)。怪しい。いつも平気でハハ上さまのことを「マーちゃん」などと呼びつけるものを、いったいなにを求めてそんな声を出すのか?

ここでちょっと余談。
剣道してない人はきっと知らないであろう「寶船(ほうせん)」という会社があります。看板商品は竹刀袋。竹刀袋は、剣道をする人にとっては当然ながらとても重要なアイテム。大事な試合にエントリーできたときなどに、お祝いと記念を兼ねてオーダーすることが多い。会社は兵庫県たつの市にあるそうで、在庫を一切持たずすべてが受注生産。ものづくりへのこだわりが半端なく、そこも剣士の皆さんの胸を打つのであろう。

おねだりは、竹刀袋と同じ素材のふでばこをお揃いで作ろうよ、というものだった。
いいよ、それくらいの(値段の)ことならナンクルナイサー。
なので、布地の色と柄を選び、刺繍糸の色を選び、どんな文字を刺繍するかを選ぶ。
ちなみにハハは色は赤、柄は「桜にトンボ」というところまでは決まった。

トンボって剣道の世界ではすごく大事なモチーフだということを、実は最近まで知らなかった。同じように知らない人もいると思うので説明すると「決して後ろに下がらない」からだそうです。

生きていればときには一目散にうしろをふりかえらず、走って逃げねばならないこともある(そのタイミングを逃すとヤバいことになる)。でも自分で「ここぞ」と決めた勝負の場では一歩も下がらないぞ!という決意表明である。ハハは桜の咲くこの場所から、南の島で一歩も引かないで頑張るJK剣士を応援しよう。

で、文字の消えたシャツとふでばこで相殺ってのはどうかな。これが作戦4。


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寶船の竹刀袋。手前にあるのは防具袋。そこにいるのはクマちゃん剣士。

 



 

 



№757 4つめならば

9月29日

秋休み最終日。
昨日は午後練。15時過ぎに迎えに行きその足で市役所に回る。キャッシュパスポート申請に必要な書類取得のため。

市役所の隣には図書館と美術館があり、そちらには何度も来ているが市役所に入るのは人生初らしいJK剣士。「ここが市役所かああ!」と驚いてくれるので、大層なところに連れてきてやった気分になってハハも嬉しい。

無事書類を取得したのち、前日から行くと約束していたTSUTAYAに向かう。
まずは駐車場脇に設置されている「証明写真撮影ボックス」で、長期ビザ申請のための写真を撮影。3回撮ってくれるのだが、カーテンの外から「笑え~!」と指示した2回目は、とてもじゃないが使えない出来栄え。3回目のものを印刷してTSUTAYA内に進む。

DVDとCDをしこたまレンタルしていたJK剣士。もう秋休みは終わりなのに、そんなに何本も映画を見ることができるのだろうか?まあなんとかなるんでしょうね。そんなことにまで口出しするのは余計なお世話というものでしょう。

ところでハハは、ようやく「ナチス第3の男」という邦題のついた映画を借りることができた。仏の小説家ローラン・ビネの処女作であり、ゴンクール賞受賞作でもある「HHhH」を原作に映画化したものである。この小説を何度読み返したかわからない私。映画にも期待大!!

ところがどーっこい。
これじゃただのナチ映画で、原作が「HHhH」じゃなくてもよかったよね。いや、ほんとに。

この本で描かれているのはチェコの抵抗運動エンスラポイド作戦についてだけれど、この驚くべき作戦についてはこれまでに4回映画化されている。そして今回私が見たのが4本目。4本目ならこれまでのぶんを上回って欲しかったなあ!小説だからこそ書き込まれている細かいエピソードを、あえて描いて見せて欲しかったな。

例えば、(以下ネタバレ)
ハイドリヒは襲撃直後は容体が安定していたので、作戦は失敗だと思って実行犯の面々はめちゃくちゃがっかりしたのに、爆破されたメルセデス・ベンツは高級車だから座席のクッション材に馬毛を使ってて、その馬の毛が傷口に入りこんで敗血症を起こしちゃったために容体急変して死んでしまった。結果的に、馬に助けられてミッションコンプリートしたんだな。というようなこととか、他にもいろいろ。

まあでも、日本人はこのチェコの抵抗運動や、この暗殺事件のとばっちりで村ごと根こそぎ無くされた(これはとても上品な表現)リディツエ村のことを知らない人が多いので、「え、なにそれ?!」と思ったあなたは早速Google先生に教えを乞うてください。
→ハイドリヒ暗殺

 

 

 

 

 

 

 

№756 オヤジ剣道

9月28日

昨日帰宅して、午後は半日JK剣士とデート。日吉津(ひえづ)、松江に行っておいしいものをたべ、雑貨屋さんで買い物をした。車内で色々聞かせてもらえてよかったな。

大人が自分の仕事について真剣に考えているのと同じように、JK剣士も自分が取り組んでいることについて真剣に考えている。南の島行きは書類を調えて出国時期を待てばいいだけなので、それまでに「これをちゃんとやってから次のステップへ行くぞ!」と決めたことについてずっと考えている様子。

秋は新人戦の時期なので、新しいチームでのオーダーを決めるべく部内戦が繰り広げられているらしい。でも後輩たちの試合が「オヤジ剣道」になってた、と不満気である。

オヤジ剣道?
剣道は数分間の試合時間があるわけだが、その間じっと睨み合って、どちらも攻め込まないまま時が過ぎ延長戦にもつれこんで、堪えきれなくなった方が一歩踏み込んで勝負が決まる。
あんまり動かず気合で闘う、というのは大先輩の闘い方(これをオヤジ剣道というらしい)であって、フレッシュな中学生や高校生がそれをやるのはちょっとなあ。今になってそこで踏み込むなら、制限時間内に踏み込んどけやああ!と思うらしい。たぶんハハが見ててもそう思う気がする。

当然そのことは先輩だけでなくカントクだって思っている。先輩たちは審判をしながらイライラし、カントクと一緒に「オヤジ剣道しやがって~」と言いながら、ダルいその試合っぷりを見つめているそうだ。

そして昨日のカントクのご指導は、「お前たちは一本への執着が足りないんだよ」というものだったとのこと。打たれたくない、負けたくない、という気持ちでモジモジして守りに入るんじゃないくて、一本をアグレッシブに求めて行けと。

カントク名言です。一本への執着。

たった一本で勝敗が決する怖さをみんな知ってるからモジモジするが、どちらかが一本取れなかったらどこにも行けない。

踏み込んだ人の凄さって、剣道以外でも感じさせられることがあるよよね。ジリジリ待って焦らす勝負もできるオヤジがあえて踏み込むと、周囲の人はビビって腰抜かすかもね。
そういうのができる人、知ってる気がするよ。こっそり応援したくなるよね。


 

 

№755 あわてて帰って

9月27日

米子空港に降り立って、預けたスーツケースが現れ出てくるのを待っていたらあることに思い至った。

客室の金庫に入れておいたものを、取り出し忘れている。
その中にはズバリ家の鍵が。

ガーン。

今週金曜にまた上京する。なんと中三日ですぐ移動である。
なしてまたそげなキツいスケジュールを組んだかというと、すべてJK剣士のためである。

2学期制をとっているJK剣士のガッコウでは、9月末にとっても不思議な数日間の”秋休み”なるものがある。ガッコウが休みだったらなにがあるでしょうか?そうです、剣道部のお稽古があります。お稽古があるということは送迎というミッションが生じます。そのために文字通り飛んで帰ってきた。場合によっては半月も東京でふらふらしている私なので「なんで帰るの?」という当然すぎる問いかけもあったが、そういう訳なのでした。

 

ということで、冒頭のシーンに戻る。
朝からバタバタするのは基本的に嫌いなのにわざわざ午前中の便で帰宅したのは、12時に稽古が終わるJK剣士の迎えをするためだった。なのに家の鍵がなかったらどうするんだよう!

走馬灯じゃないけど、頭の中でいろんなことがぐるぐる回った。
このままスーツケースを転がして鬼太郎電車(JR境線)に乗り、JK剣士のいる米子H斗まで行って「鍵忘れたにー」と言って、てへ!っと笑ってごまかすとか、庭木をよじ登って二階の窓を破って家に侵入するとか。

まあでも結果的に、これもまたJK剣士の送迎のために、他の家族が休みをとって在宅していたので難なく家に入れたのだった。やー、よかったよかった。

そして予定通りJK剣士を迎えに行って、半日JK剣士サービスをした。たくさん話をしてくれたので、忘れ物をするくらいドタバタで慌てて帰ってきた甲斐があった。報われた気分である。

 

 

 

 

№754 いじめないで鍛えて

9月25日
聖地田端に来た。
朝、田端駅を出て聖地のあるビルに向かっているとめちゃかっこいい細マッチョなお兄さんが前から歩いてくる。顔は見ていない。Tシャツがピタッと張り付いたそのボディが実にムリのない感じ、即ち「どこも痛くなさそうだし、トレーニング等々で痛めつけてなさそう」だったのでハッとさせられた。

からだのためにムリなことをしている人が実に多い。体イジメとも言えるような。

肉体は魂をおさめる宮殿なので、メンテナンスやケアは絶対に必要なもの。
でも、尊い預かりものであるという認識を持ってそれをやり抜いている人は少ないと感じる。このお兄さんの体は「痛めつけてそうなった」感じがまったくなかった。そこが素晴らしいと思ったのだ。

スーッと寄っていって、「おにいさん、ええからだしとりますねえ」といいながらハラ回りをさすさすと撫でたい衝動に駆られたが、私はご存知の通り森のこりす的小心者なので、恥ずかしそうに視線を斜め下に落としておにいさんの横を通り過ぎた。これからもお体を大事にしてください、そうすることを通じて自らの自己存在を祝福してください、と思いながら。

そしたらよ、次に前からやってきた普通の体型のお兄さんが着ている黒いTシャツに「十代美少女」と白抜き筆ペン風文字でデカデカと書いてあって、どちらかというとかっこいい細マッチョよりそっちに度肝を抜かれてしまい、その方のお顔をマジマジと見つめてしまいました。

いったいぜんたいこのようなTシャツは、どこに売っているものでありましょうか?なぜこれをチョイスなさったものでありましょうか?って、そりゃ十代の美少女がお好きだからよね、きっと。


さて、田端では美女二人へのセッションとミーティングを行い、夜は渋谷へ。イケメンシロクマのお兄さん(ぬいぐるみだけど)がいる例の店で、コーヒーのような色をしたコーヒーではない飲み物を飲んだ。

帰り道で梅干しのおにぎりが食べたくなったが、大人の心でグッと堪えてさっさと寝た。
昨日は色々思うところの多い会だった。今日もこのあと田端でミーティングだが、仲間に聞いてもらって考えをまとめないといけない。

 

№753 全然違わない

9月23日

これまでずっと聖地田端で、”あること”の準備をしてきた。

その”あること”の準備の一環として、インスタデビューした。
このブログとまったく同じようにふらふらしている日常を写真で報告中。
はっきり言って誰にとってもなんの役にも立ちませんが、ツボイのふらふらライフを写真で垣間見たい方は、お気軽にフォローなりなんなりしてやってください。

https://www.instagram.com/yogalotus.kayokotsuboi/?hl=ja


そう、インスタ。
個人のものはふらふらでいいんだけどさ、”あること”のためにこのツールの感覚をつかまないといけないと思ってリーダーんちのインスタもお手伝いさせてもらってるんですよ。もちろん一人でやってるんじゃないけどね。でもこちらは写真のクオリティがすごいよ。

https://www.instagram.com/oasismedical1/?hl=ja


お手伝いさせてもらうのにあまりにも無知なのはいかん!と思って(私という人間はどこまでも無智だけど、それでも)、先週Online説明会なるものに出たわけよ。リーダーが作っちゃったSDCっていうセルフ透析の施設の説明会。

ZOOMだから参加者の方のお顔も拝見できたのだけれども、説明会に参加している患者さんと、SDCをリアルにご利用している患者さんの様子の差があまりにも歴然で驚いた。ほんとに。

透析患者さんは腎機能がうまく働かなくなっている。なのでそのままだと尿毒素が蓄積していく。「3つのマラ=3つの排泄経路=便・尿・汗」の一つが働かない状態なので、他の方法で毒素を体外に排泄しないといけない。これが透析。

浄化やデトックスということを私たちはよく考えるけれど、患者さんはそれを透析医療でもやっておられる。ある意味、濾過機能という点だけを見れば人間の腎臓の働きよりも高性能な面があるってリーダーに教えてもらった。

だって人間の体は、様々な環境要因で日々性能が激しく上下している。
環境って外的なものだと勘違いしている人がいるけれど、健康にも人生にも、生そのものにも一番影響を与えているのは私たちの内的環境=要するに”ぼんやり考えているなにか”。

透析の機械がその日その部屋にいる人の意識やエネルギーに激しく影響を受けていなかったら(まったくないとは言い切れないはずだが)、テンション超!低めな、いわゆる健常者と呼ばれる誰かの腎臓よりもずっといい仕事をしてくれるはずだ。


Yogaでより高い健康(肉体のアンチエイジングデトックスを含む)を達成しようという望みのもとにある私たちと、SDC で主体的・積極的なセルフケアに取り組む患者さんに似たものを感じ、ものすごくシンパシーを覚えた。

私も毎日ふらふらしていて至極健康そうな上、万事OKなように見えるのかもしれないが、生きているというのは誰にとっても修行のようなものなので、Yogaと周りにいてくれる心優しい人たちに助けられてなんとか生きてる。

Yogaか透析か、人間の眼で見れば全然違うし「なにバカなこと言ってんの?!」って叱られちゃうかもしれないけど、絶対者の大きな視点から見ると何かに支えられて生きていることにまったく差はないと思えるよ。

患者さんの姿に勇気をもらった私も、患者さんにとっての何か尊いもののために働ければいいなと思う。