蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№812 あなたのハラミ

私のクラスでは、マットの上に横になったままほぼすべてのレッスンが完了します。

 

Yoga教室には三つのパターンがざっくりあると思ってます。傲慢な物言いに聞こえたらすみません。これは私がヨーガ療法を専門とする生き物であるがゆえなので、どうかお許しください。


<Yogaクラスの目的・3種>

1、やった感が得られる
2、目に見えるものが変わる(ボディとか)
3、健康結果が得られる

 

1がホットヨガとかかな。汗がたくさん出るし、ホットな環境で可動域が上がったように感じて(感じるだけらしい)、すごくサッパリするそうですね。私はやったことがありません、オファーが来ても断固拒絶(断ったことある)。だって長期的には体に悪いんだもん。

 

2はフィットネス系かなと。外側から見たもので判断している限り、肉体よりも強い影響力を持つものに働きかけられません。人間はざっくり3層、Yoga的には5層構造ですから、目に見える部分だけだと結局何にも変わらへんということになります。そんなんもったいない。

 

Yogaをやっている人の大方は3を求めています。Yoga実習を行う人の平均年齢は50代後半、目的は症状改善、現時点で治療中の症状や病気があって病院に通っている方々です。1と2をやっているひとがどんなに素敵に目立って見えても、それはほんのちょっぴりしかいないニッチな人たちなのです。Yoga実習者の大半は堂々たるオバチャンなのです!どや!

 


で、徹底的に横になったままYoga実習をやったらどうなるの?ということですが、重力に対して姿勢をホールドするストレスから解放された状態は、楽そうに見えて案外そうでもないことがわかります。

ただ横になってるだけなのに腰がつっぱるとか、それどころかお尻の骨が当たって痛いとかおほかにも色々人それぞれ。ふだん気づかずにスルーしていることが、色々見えてくるワケです。

この「ふだん気づいてないこと」が見えてくることを「意識化」といいます。

これが決定的に重要なのは、結局のところ私たち人間は肉体なんかじゃなくて意識そのものだからです。意識することができたものを変えていく力を私たちは持っています。だからこそ気づくことが大事ですが、気付くためにはなにかしらの負荷がかかる必要があります

Yogaでは肉体的な負荷を通じて意識化を促していきますが、日常生活でもこの負荷は常に生じ、「ここままじゃいけないってこと?」という気づきを常に私たちに与えてくれますね。

 


さて、横になってまず感じて頂きたいのは、呼吸に伴う自然な体の動きです。

Yoga実習にずっと取り組んできた人は、呼吸という一見なんでもない動作による自然な体の動きがしっかりと行われています。体を締め付ける下着(女性の補正下着など)がよろしくない理由はここにあります。吸った時と吐いた時の胴体のサイズは本来であれば数センチ単位で違うので、呼吸運動を妨げられるような着衣はよくないのです。

この自然なはずの動きが、現代人の6割はできていないという説もあります。吸ったら膨らむはずなのに、逆に凹んでいたり(奇異呼吸と言います)、お腹の動きがほとんどなかったり。

 

この動きに大事なのが、胴体のど真ん中にある板状の筋肉、横隔膜です。焼肉でいうところのハラミであります。

本題に入るのにここまでかかってこの先長くなりそうだから、今日のネタについては明日に持ち越しです。

ごきげんようでなくて、ごめんよう。