蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№431 生命の智慧

アーユルヴェーダ施術者の考え方〉
 ・I treat, He cures.
  「私は患者に治療という行為を与えますが、治してくださるのは神様です。」  
 ・1番の医学は Sympathy (共感)である。 
 

先日、久々にアーユルヴェーダについて話をさせて頂いた。

数年前にNHK文化センターで講座を開催したこともあったが、しばらく専門的なことから離れて自分の養生に活用するのみだった。

ふと思い立ち、2009年から3年にわたり受講したヨーガの専門家対象(ヨーガ療法士養成前・後期課程履修中、もしくは卒業し認定を受けている者のみ)のアーユルヴェーダ講座(初級~上級)のテキストを久々に引っ張り出してみた。

日本では初となる、B・バット博士による講座だった。
当時、インド首相顧問医師であり、WHOのアーユルヴェーダ顧問だった方。

6~8日間の泊まり込みでの学習(修行?)。朝は6時半からお祈り、そしてヨーガと瞑想で始まり、授業終了後も質疑応答は夜半まで続いた。
卒業の翌年は、第2期上級講座の実技実習サポートに入った。治療実習ができる施設が国内にほとんどないため、こういう機会を捉えないと復習ができない。この現状は今も同じ。 
サンスクリット語の勉強も必修で、当時は自分のフルネームがそらで書けた。
 
今、あれこれ改めて見ていると実に面白い。
日本におけるアーユルヴェーダの扱いは、薬事法上の問題等もあり、美容系のビジネス展開でなされていることが多いが、そういう世界では触れられることのない知識をいくつかご紹介してみたい。

病気は6つの段階を経て進行するという「ヴィヤーディクリヤカーラ」。

不適当な食べ物や活動の影響によって、人の存在のうちに病気の素因が蓄積されていく。 これが1段階目(サンチャヤ)。
ここで解消されない場合、その素因はある一か所で増え続ける(2段階目 プラコーパ)。
一か所だけに増えたものが、他所に広がっていく(3段階目 プラサーラ)。
増えた素因は、体内の溜まりやすい箇所に留まってしまう(4段階目 スターナサムシャラヤ)。

名医は、ここまでの段階で治してしまう。
できるだけ早い段階で処置をするのがベストである。

5段階目で、初めて病気の発症となる(ヴァクティ)。
そして6段階目、病気はさらに進行し悪化することとなる(ベーダ)。

となると、私たちが通常利用している医療って…。
いや、この先を口に出すのは止めておこう。

そもそも日々の生活の中で、病気の素となるものを蓄積させない工夫が大事で、これは養生によってなされる。
日々の養生のことを「ディナチャリヤ」という。

毎日の日課
身体の浄化法、運動、ヨーガ、瞑想。
適切な量と質の食事、適切な食事時間。
責任感と正直さをもって仕事に臨むこと。
適度で健康的な性生活。
娯楽、休憩、睡眠。 食後すぐに眠ることは勧められない。

排便、排尿、あくび、くしゃみ、涙、睡眠などの自然な欲求は抑圧されるべきでない。

過度な性行為、過食、眠り過ぎ、恐れ、心配、怒り、エゴ、不快な言葉、執着、嫉妬、憎悪等は鎮めなければならない。

手軽にできるディナチャリヤとして、カレーを食べてみては。
カレー粉の黄色い色は、主にターメリックによるもの。 ターメリックサンスクリットでは「ハリドゥラ」という。 血液浄化、呼吸器系および皮膚のアレルギーを緩和、糖尿病治療、バクテリア予防、大腸の叢によい、とされている。

アーユルヴェーダは実に奥深く、面白い。
数日かけて、このテキスト、3年分22冊を読み返してみようと思う。
 

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3年分のテキストの山(非売品)