蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

No.738 飛んだら早かった

9月4日

先月22日に名古屋経由で上京、先程自宅に戻ったところ。かれこれ二週間かあ! 後半天候が崩れ、肌寒くて震えたがご愛嬌である。後半はホテルに缶詰だった。窓から見える鳥にテレパシーを送りながら仕事をして、意外に真面目な日々だった。

JK剣士とお約束の熱いハグを交わした。変わらず元気。「これからラーメン食べるんだ~」とご機嫌である。数日前まで期末テストだったとのことで、返された答案用紙を見せてくれる。数学のテストの回答用紙であるが、きっとこのテストの満点は100点とかじゃなくて40点よね?と問うと「そうそう」と言いおった。まあ親が親だからしょんなかよ、うん。

 


今回珍しくANAを使ってみた。1月以来である。
1月に搭乗したとき「こんなにギウギウにつめこみやがって~!」と実に不快であったことと、そもそもが毎日ふらふらライフで何時間も延々JRに揺られてもなんの経済的、時間的損失などないので別にいいや~と思っていたのだが...

この度いくつかの重要ミッションを与えられたため、珍しく何時間もパソコンの前に座って文章を書いたり未知の領域を探求したりしていた。そうなるとふらふら度が俄然下がってしまって、「早く帰ってパソコンば開かんば」と焦ったので久々の空飛ぶ移動と相なった。当然だが実に早い。

上空を飛んでる時間は約1時間。かつてあんなに機動力の高い職場に席を置いていたにもかかわらず、なぜあんなに揺れる電車のなかに何時間も座っておれたものだろうか。まあ自宅から米子空港までのアクセスが悪いし、今就航している便のスケジュールが私にとってはあまりにも使いにくいからってこともあるんだけど。

そして今日の羽田ー米子便は、1月とは打って変わって搭乗客が少なかった。
いつまで経っても便数が復活しないと思っていたが、復活させたくとも乗る人がいないっていうことなんだろう。先日長女ぶーちーが半年ぶりの帰省をした際、「飛行機、人少なくてめっちゃ快適やった」というのを聞いて「ほんまに~?」と内心疑っていたが、ほんまにほんまだった。これはいいわ。これからはしばらくスケジュールの不便さに堪えてANAを使ってみようかな。

 

ところで、以前のブログをチェックしていたらあまりに長くて呆れた。なのでもっとサラッと書くことにしようと心に決めた(約束はできない)。最近、別の件でたくさん文章を書かねばならないこともあり。

今向き合っているこの件についてすべてを書き終えたら、もしかしてこれが本にできるんじゃないの〜?とヨレヨレになりながら口に出してみたら、信頼するある方が「たぶん」と言ってくださった。それがただの慰めであってもいい。とにかく書かないとね。

 

 

 

 

 

No.737 帰って女を抱くまでが

9月3日

メモ機能に「Blogネタリスト」を作っていて、それを見つつ「今日はなにを書こうかな~」と考えるのだが、書き始めるとネタがだんだん脇道にそれて行ってリストは手付かずのまま残る。元来人間がふらふらしているから斯様なことが起こるのであろう。まあ、しょんなかばい。リストが空になっても困るもんね。

 

 

さて、昨日●印(使用済みの意)をつけたのは「映画エべレスト~帰って女を抱くまでが」というメモである。昨日はこのことについて書くつもりの前フリで発汗について語ったら、止まらなくなってしまった。なので今日はちゃんとこのエベレストネタについて書きます。

 

映画『エベレスト』は2015年の映画。1996年に起きたエベレスト大量遭難事故を映画化したもの。1996年5月の登山シーズン中に12人が死亡してしまった事故で、死亡者の中には日本人女性も含まれる。

 

7月末に出張から戻ると、JK剣士が「すごい映画を見てしまって夜眠れなかった」という。なになに?と訊くとこの「エベレスト」とのことで、一緒におやつを食べながらすごい勢いで、この映画を視聴しその後ネットで情報収集した結果を語ってくれるJK剣士。

事故で亡くなった方の中に難波康子さんという方がいる。日本人女性では2人目のエベレスト登頂者、日本人として2人目の七大陸最高峰登頂者。全世界でも44人目、全世界女性では7人目ですよ!が、残念ながら下山中猛吹雪に遭い遭難死された。

ネットの海のなかでは、今もその山で横たわる難波さんの遺体写真まで見ることができるという。一人一人が登るのもやっとの超過酷な山で遺体を回収する作業などできないので、そこらここらに遭難して亡くなった方のご遺体がそのままになっており、登山時の目印になったりもしているらしい。知らなかった。

JK剣士は映画を見てショックを受け、難波さんの遺体の写真まで見てさらにショックを受け、夜寝ようとするとその事を考えてしまい眠れなくなってしまったらしい。これはリーダーシップについての映画であり、人が目標を達成した後の虚脱感についても考えさせる映画なのだという。JK剣士も夢を叶えた後の挫折感にしばらく苦しんだが、そのことを思い返しもして尚更辛かったんだろう。レビューを読むと、2時間の映画があまりにもつらすぎるので通して見ることができず、4日かかってようやく見ることができた、と言う人までいるそうな。

当然、ハハにも見ろっていうことになるわよね。見ましたよ、もちろん。一緒に。
この後、完全ネタバレです。まだ見てない人は読まない方がいいかも。

JK剣士は2回目の試聴なので当然展開がわかっている。30分おきに山場(ポイントオブノーリターンに踏み込む山場)がやってきて「もうやめとけー!!」と言いたくなるのだとか。第一の山場直前、JK剣士が「そこまでにしとけー!」と叫んだが無視して視聴を継続。天候が悪くてもう今回は無理かも、と思った翌日一転快晴となり、登頂に向け熱烈な期待が募るシーンでは「あああーここで晴れちゃったから!!」と騒ぐ。そのリアクションがもうネタバレ。

「ちょっとこれはマズイんじゃないの」という小さな事件が頻発し始める。これからもっと高度を上げようとしているのにちょっとお腹の具合が悪いとか、事故防止のために協力しあおうよって話し合っても喧嘩になっちゃったり。準備されているはずのものが準備されてなかったり。どんどん時間が迫ってくる。14時までには下山を開始しないと生きて帰れないと言われているのに。

 

「俺には来年はもうないから、今回どうしても登りたいんだ!」という人を止められなかったガイド。心優しいがリーダーとしてはどうなんだろう?ということでこのシーンで一時停止してハハは尋ねた。「ねえねえ、JK剣士の中で一番すごいリーダーって誰?」
「カントクMセンセイ」、と即答。
重ねて尋ねる。「じゃあさ、この場面でMセンセイならどうすると思う?」
するとJK剣士はビンタを張る動作をして見せながら、「バチコーン!!!ってビンタして、有無を言わさず『帰るぞ』って言う」との答え。道場でそれをやったら今時は体罰と言われるだろうが、エベレスト山頂付近でやったら後々命の恩人と言われるに違いない。

そしてJK剣士が言う。「無事に帰って女を抱かないと、男って言えないんだよ」
…ナニそれ、いったい?

映画「ザ・ロック」でショーン・コネリーが言うセリフなんだって。「ベストを尽くすよ!」と言うニコに、ベストを尽くすだけじゃ足りないんだぞ、とこの名言を述べるそうです。なるほど。

 

映画「エベレスト」視聴による学び、まとめます。
・リーダーは断固たる態度でチームを守れ!命のためならビンタも張れ。

・目標達成後の、その先の目標までちゃんと考えとけ。
 そうでないと達成の瞬間に腰砕けになるぞ!

・行くだけじゃだめ!無事に帰って女を抱くべし。

 

これくらいのネタバレではびくともしないトラウマ映画です。まだ見たことのない人は是非見てください。
最後に、この事故でお亡くなりになられた難波さんをはじめとする方々の魂が、絶対者のもとで安らいでいることをお祈りするとともに、私たちに多くの学びを遺して下さったことに深く感謝します。

 

 

 




 

 

No.736 肉体機能を「見える化」

9月2日

雨が降っていて、寒い。なので今日は建物から一歩も外に出ないことにした。

ずっと室内にいるのでいつも手元に水(もしくは炭酸水)があり、たくさん水分摂取をしている。人にはそれぞれからだが不調をきたしたときの症状の現れ方があるが、私のそれは発汗の異常である。様々な要因で消化の問題が起こると掌や蹠に汗が滲む。「局所多汗症」と呼ばれる症状だが、子供の頃からどれほどこの症状に苦しめられてきたかわからない。20代の頃は真剣に手術を考えたことがある。しかしこの手術もやはり対症療法であって、掌に汗をかかなくなる代わりに下半身に大汗をかくことになると知ったので、「なんの解決にもならないじゃないかあ!」と思ってやらなかった。

素晴らしい鍼灸の先生に出会えたのは引っ越しがきっかけで、かれこれ8年ものお付き合いになるが、この方が汗の異常の原因と解決策(治療法)を示してくださった。なので今の自分は本当に蒸し暑いときと、消化器が弱っているときしか汗が滲まない。以前は滴るほどに汗が流れていたことを思うと、奇跡ともいえる変化である。

目に見える症状は同じでも、その原因は違う。東洋的な伝承医学では、人は一人ひとり全く違う存在だと見る。インド伝承医学Ayurvedaでも当然それは同じで、「この世に一人として同じ人間はいないのだから、そう思って患者さんに向き合うように」ということを徹底的に叩き込まれた。肉体や一個の人間存在として目に見える部分は完全に異なっているとして個別性を尊重せよと教えるAyurvedaと、存在すべてが大元では繋がっているんだよと教えるYogaとが兄弟関係にあるというのは、実に素敵だなと思う。

 

ちなみに私の局所的な汗の原因は「脾」にあった。西洋医学で言うところの脾臓ではなくて、膵臓や胃の働きを示す。脾は「考えること」と密接な関連を持っていて、頭で色々考えすぎると脾が弱る。わかりやすいのは消化不良や胃もたれの症状だが、そもそも症状というのは多彩な現れ方をするから「この症状はこの臓器に原因があるな」などという紋切り型の見立てをするのは素人の証拠のようである。

当初確かに胃腸症状だったものを8年かけて治療してもらい、最近ほとんどこの脾の虚した(弱った)症状が出なくなった。と、いうことは。汗がよけいなところから出ないのである。これって、わかる人にはわかる至福!

代わりに、摂取した水分はきちんと尿として排泄されていると感じる。これがこの夏最大の発見、そして感動体験。帰ったら鍼の先生に報告したい。早く報告したくてたまらない。

水は飲んだほうがいいのか、あんまり飲まなくてもいいのか、悩んでいる人がいる。
でもそれってすべて「あなたがどういう状態にあるか」で初めて決められるのであって、外側の何かでは決して決められない。紋切り型アドバイスはある種の暴力である。
コラム執筆のお仕事をもらっている聖地田端で、透析患者さんのためのアプリが開発されて先日紹介された。患者さんの「あなたがどういう状態にあるか」を「見える化」したのは、ものすごく画期的なことだと思う。

Yogaだとこの「見える化」は「意識化・客観視」で行っていくわけだけれども、これが結構難しいことをよくわかっているからこのアプリはすごいなあとほんとに感動した。糖尿病患者さんの、たとえばHbA1cの「見える化」などは行われていないのだろうか?そういうのがあるのをご存知の方がいたら教えてください。生徒さんに紹介したいなあ。

最後に汗の話に戻ると、汗が出て困ってきたが、汗が出ないほうがもっと体には悪い。やっぱり出るべきものがきちんと出せるのは、ものすごく大事なことだね。

 




 

 

 

No.735 ミドリムシ入りジュース

9月1日

今日も曇り空。朝から一歩もホテルの建物から足を踏み出していないのでよくわからないが、雨は降っていないようす。今日は1日PCと睨めっこして作業である。

そういえば今日は防災の日だな。前職についていた頃は、この日は必ず早起きをして防災訓練だったが、今はどうなんだろう?テレビもつけやしないのでさっぱりわからん。

 

いつもここではくだらない話しかしていないが、今日は先日見た夢の話をしておこう。あまりにもくだらな過ぎて読んだことを後悔する人が出るかもしれない。警告はしたぞ!


米子では入手できないすごく美味しいジュースがある。
普段果汁の類を一切摂取しないように気をつけている私だが、JK剣士がLAから戻ったときに「あっちのジュースは美味しいよー」という話をするので俄然興味が湧いた。

逞しいボディを誇りながら、ハハと同様中身が超繊細なJK剣士はいつも便秘がちである。そのため食事にもかなり気を遣っている。そのJK剣士が「飲んだら間違いなくスッキリする」と評価するのが超フレッシュなストレートジュースなのであるが、「日本にはないんだわ」という。いや、違う。日本にないのではなくて米子(および山陰地区)にないんだ、きっと。

と、思った母はその日から成城石井等々で「これか?!」と思われるものを探してみた。
本場の生ジュースを体験したJK剣士からするとどれもビミョーなようだが、そもそも私は何が正しいのかすらわかんないので「こ、これは!」と自分が思えればOK。で、見つけた。なかなかイケるフレッシュなストレートジュースを。なので最近は上京しても、杏仁豆腐はマストでなくなり、スペシャルなジュースがマストアイテムになった。

お気に入りはキウイとリンゴのジュース。
それでね、先日夢にリーダーが出てきて、私にキウイのジュースを下さったわけ。「かよちゃん、これ好きでしょ?」と。でもそれは私がいつも買っているものとは違うブランドで、原材料の中に「キウイ、りんご、ミドリムシ」と書いてあるから怖くて手を出せなかったものなのだ。

リーダー、それはミドリムシが入ってるんですよ!とお返事すると「いや、ミドリムシはね、ミドリムシって言いながら実はムシじゃないんだよ。だから大丈夫。」とか仰る。えええー、それほんまなん?!と衝撃を受けたところで目が覚めた。

ミドリムシはほんとにムシじゃないのだろうか?私はリーダーに担がれたのだろうか?
なんだか調べるのも怖くってすべてがいまだに夢の中である。知っている人がいても私に教えないでね、お願い。

 

 

 

 

No.734 ハハの心を鷲掴み

8月31日

今日は某所で池を見ながらこの文章を書いている。
空は曇り空で、世間一般でいうところの夏休み最終日という高揚感がない。今頃宿題を必死にやっている子供とかいるのかな。いて欲しい、いやむしろいないとダメでしょ。

なんやしらんけどうちの二人の子等は、夏休みの宿題を早々にコンプリートしてしまうんだよな。いいのか、学生たるものそんな了見で。この前もさ、8月上旬なのにJK剣士が「あと読書感想文だけなんだよなー」とか言ってて、ハハは内心「うっそ!」と思った。

なんでそんなにお利口さんなのか。まあでも剣道部は「宿題チェックの日」というのがあって、そこでやってないことが発覚した日にゃあもう、カントクMセンセイからどれだけどやしつけられるかわからん。しかも今、JK剣士はそのカントクMセンセイが担任であるという二重のくびきにかけられておるので、お利口さんにもなろうというものか。

そう、読書感想文。ずっとブログサボってたから、このネタまだ書いてないはず。もう聞いたよっていう人は我慢してもう一回聞いてください。

今読んでる本が聖書(旧約&新訳)しかないんだよなあ、というJK剣士。
しばらく前に突然聖書を読んでみたいと言い出したので賢明なる母上は提案した。「えー、そのまんまのやつおもろないし、聖書物語的なやつとか、新書で出てる佐藤優解説の聖書とか?ハハも読んでみたかったからそっちにしないや」と。返事は断固NO。そしてごくフツーの聖書をツボイ御用達錦町今井書店で買わされた。

 

少しずつ読み進めているらしい様子だったが、ある時話しかけてきて「なあ、神っていったい…」と絞り出すように言い、打ちひしがれた様子。どうした、何があった?!

ええ?!つがいのいきものをあれやこれや大きな船に乗せて、世界を滅ぼそうとした?!
それ、どんな悪党なん?!

あ、神か。

 

ということでJK剣士の反応がすごくおもしろかった。高校生なら知っとけや、その話くらい、と思ったが、まあよしとしよう。その後もいろいろ起こるたびに「神って…」と苦悩していた。

クラスで仲良しの秀才女子に「うち、今、聖書読んでるんだわ」と話すと、その子が目を輝かせて「あ!私も読んだよ!3回。おもしろいよね!」と返されたらしい。3回? もちろん信者さんとかじゃないから。それ以来、その秀才女子と「神って…」という談義をしているようである。

聖書に関する読書感想文を自分の心のままに書けば キリスト教を信ずる方に叱られてしまいそうだと悩んでいて、そんならハリー・ポッターの魔法動物なんとか図鑑の感想文でも書くのかと思っていた。そんなある日、ハハが本の学校でハンティングをしていた時、R・キャパの写真集が岩波文庫になっているものを発見し、さすがキャパクラスになると写真集でも文庫になるんだなーと感心して購入、JK剣士にプレゼントした。もちろん写真集なので写真ばっかり。文字はそれぞれの写真の解説が言葉少なに添えられた程度のものである。なのに!JK剣士はそれで感想文を書くという。

やれるもんならやってみいやア!と思ったハハだったが、ほんとにやりやがった。
しかも、なかなか読ませる内容に仕上がっていた。

その感想文のキモは「私はキャパに憧れる。なぜって彼は楽しんで仕事をしているということが伝わってくるから。私の身近には楽しそうに自分の仕事をしている人がいない。」という部分であり、なので私はキャパみたいな仕事がしたいんだという思いが述べられていて、なんともフレッシュな読後感。しかも。

身近に楽しそうに仕事してる人がいない、の一文の後に「ただし私の親は例外とする」とあった。この親って誰のことかな?まさかもしかして。

ということで、それがハハのことだったらすごく嬉しい。

 

 

 

No.733 秘密の修学旅行

8月30日

先週、Yogaの後輩Aちゃんが修学旅行にやってきた。

鳥取でここ数年やってきた講座の生徒さん数名で「東京へ旅行をする!」という単なる妄想からスタートした企画だったのだが、コロナ禍における職場やご家族の制約により自由に動ける人がYoga関係者ひとりになっちゃった。まあ、たったひとりでも決行できたんだから良しとしようじゃないの。

講座代表で東京にやってきたAちゃんは若くてすらっとした美人、そして独身。しかも恋人募集中(たぶん)という四拍子揃った逸材である。Yoga療法士としても不肖ツボイが絶大な期待と信頼をかけている期待の星。

ところがどっこい残念なことに、素敵な紳士と出会った経験がないがゆえに理想の男性像が定まらないのである。これは大問題だよ?!
よーし!それならツボイ自慢の東京の紳士のごく一部でもご紹介しようではありませんか!と思ったわけ。

でもこんなご時世だし、いったい誰にお願い申し上げたかはトップシークレットね。「これこれこういう人選を考えておりますが、どのようにお思いになりますか?!」と、リーダーのご意見は頂戴してみた。「うん、その方々なら間違いないね」と太鼓判を押され、白羽の矢を当てられちゃった各々方にご依頼申し上げたところ、どの紳士もバッチリOKだった。皆様とっても優しいのだ。

誰とご一緒したかはゼッタイ内緒だけど、どこに行ったかはちょっと書いとこうかな。

まず初日、ランチは四谷のカフェ○クニ。
素敵な古民家、静かで落ち着いた雰囲気、お料理ももちろん美味しかったし、ケーキが絶品だった。ショートケーキを選んだ理由は、ショーケースからどんどん減っていくから「これは相当美味しくて人気なんだな」と思ったから。

夜はオサレな帽子を被った紳士と、新宿○丁目へ。
名前は聞いたことあるけど初めて来る!しかも食後にカブキチョウというところを見せてもらった。ここはコロナよりヤバい菌が蔓延してるから気をつけて!ときつく言われたが、それは”エロ菌”という菌で、一度罹患したら最後、決して治らないそうだ… なんてことかしら。この時ご案内くださった紳士は、むかしこの街でその菌に感染してしまわれたという「エロ菌キャリア」なのだった。これって、触れただけで感染したりはしないのね?この街の空気からだけ感染するのね?不安でいっぱいである。

ここでは若いイケメン?ホストの大きなポスターの前でポーズを作って記念撮影したりしたが、私はおじさんの方が好みなので罪悪感で胸が痛んだ。街に人はほとんどおらず、「客引きは〜犯罪です〜」という警察によるアナウンスが繰り返し響き渡っていて、なんともシュールな雰囲気だった。

 

翌日は銀座へ。シックスの中のルルレモンへ参戦! 如何にもYogaのセンセイっぽいじゃないの。ほんとは銀座のSuriaにも行きたかったのだが定休日だったのだ。残念。なんだかんだいってルルレモン着たことない。あれやこれやと試着をして、それぞれ気に入りのものをお買い上げ。

銀座シックスからふらふら~と某靴店へ入る。私はここのハイヒールととても相性が良くて、常時愛用している。いつも9cmヒールばかり履いていると、7cmヒールを見てもこれ3cmですか?と聞いてしまうくらいに感覚が狂ってくる。しかしその日、前日夜の新宿観光でへばっていたいた私はまさかのローヒールを履いていた。お店の可愛いお姉さんに「いつもは9cmヒールしか履かないの!!」と訳のわからない言い訳をし、この夏九州地区限定で販売されていたというオレンジ色のド派手なサンダル(当然9cmヒール)を買ってしまった。

このオレンジ色のサンダル、とってもエロくて素敵だった。バーMarujinのパーティーに履いていこうと思ったけど、こんなサンダルを買っちゃう私は、昨日の夜、例のあの街であの菌に感染したんだと思った。

その後は三越ラデュレで遅めランチをし、渋谷へ移動。ここで第3の紳士の登場である。もちろん誰かは秘密である。どこで何を食べたかも秘密である。この紳士、名言を繰り出すことで有名な方で、この夜もすごい名言が生まれた。最高にすごいやつは職業がバレちゃうのでやっぱり秘密なんだけど、人間は自ら自分を奮い立たせて逞しく生き抜くべし!というお心を「ピンで立て!」と表現された。Aちゃん大感激である。目がうるうるしてたような。

うん。私もいつまでもこんな風にふらふらしてないでしっかり… あ、私はピンでふらふらしてるからいいんだよな。いいってことにしとこうや。よかよか。

ということで、修学旅行は大成功だった。はずだ。

No.732 ジュケン!

8月29日
いつもの五反田で朝を迎える。昨日朝チェックアウトしたくせに、また舞い戻って同じ日の夜にチェックインとは我ながら甚だ面倒くさい。ご苦労さんなことである。

さて、なにゆえわざわざ寝台列車まで使って帰ろうとしていたかの一番の理由は、行きつけのバーMarujin20周年パーティーへの参加が第一の理由。でももう一個あったわけ。それはズバリ、JK剣士の受験である! 

南の島には誰がいるでしょう?大王さまがいます。あ、それはあれか、ハワイか。カメハメハってちゃんと言ってるもんね。今この瞬間、あなたの頭のなかでとある曲が流れたでしょう。この曲のタイトルなんだったっけ?って思っていますね。私もそうです、同じです。なんだったっけ?

♪南の島の大王は その名も偉大なカメハメハ… それでなんなんだっけ?
今ここがどこかというと、五反田の星乃珈琲店。このお店ってWifiないんだよね。今この時代にWIfiないってCAFFE VITAでしか許されないかと思った(VITAはコーヒーを飲むところであって、作業なんてしてはならないコーヒーの聖地)。ということで私はこのPCでこの歌の詳細について調べることができない。もやもやさせてごめん。でも私ももやもやしているから”もやもやわけ”ってことで勘弁ね。

ハッ!またもや無駄話で文字数を稼いでしまった。JK剣士の受験の話だったな。

そうそう、JK剣士が南の島に高跳びしようとしてる。高校の最後の年を日本で過ごすのダルいなあって思って、そうだ留学しようって考えたけど、我が家はほら、ふらふらしてばっかりのハハの稼ぎが悪いからゼッタイ行けっこないよね?!とは考えないのがJK剣士の不敵なところ。
そしてJK剣士はネットの海のなかから「南のとある島留学」についての情報を探り出した。なんていうサーチ能力かしら…さすがエージェントNo.007の大ファン。

その島は発展途上国で、学力でなく根性が求められるところ。JK剣士が行くならズバリここしかないだろって感じ。事前の面談の際にハハは聞いてみた。「受験では何が問われますか?」と。担当についてくれた男性はその国にいる間に体型が約2倍になった感じの安定感いっぱいの方で、ハハの問いにこう言い切った。「停電、断水、劣悪なネット環境、そして独自の文化に負けない根性です」と。

根性。
ナニコレー暑い~、と人が言うところで防具を完全装備して激しい動きを繰り広げる根性。ありえんわ、めっちゃ寒いーというところで裸足でいて平気な根性。ハハがフラフラしてるからろくに食べるもんもない時になんとか飢えを凌いじゃう根性。サビねこ・あんちゃんがお尻を顔に向けて鎮座ましましても拒否せず静かに耐えてやる根性。

目標を見失ってヤサグレた同級生に無視されて落ち込んでも、立ち直ってそいつにとことん話しかけ返事をさせちゃうばかりか、最後はその子の人生相談を受けちゃう根性。

こんくらい根性あればなんとかなんじゃないの? ということで今日が受験だった。
学力はもうマジでナンチャってな感じだったらしいが、適性検査的質問があったらしい。「嫌いな友達はどんなヤツ?」とか「親や先生に言ってやりたいことはどんなこと?」とかいうようなこと。いったいどんな適性を測ろうというのか...

しかも親にも適性試験があった。親の試験前に「ちゃんと読めよ」と言われた文章には、「どんなことがあってもガタガタ言わずに堪え抜く根性が、親のお前に、まずあるのかア?!」ということを至極丁寧な表現で示してあった。
このハハは皆さんがよくご存知のとおり森のこりす的小心者なので、南の島のJK剣士のことを思ってドキドキして夜も眠れないことが、もしかしてもしかすると万が一にもあるかもしれない。その小心さが、もし、本日の適正試験に可憐に表現されていたとしたら、JK剣士は南の島にハハの心弱さのせいで行けないかもしれない。

「あなたの子供が南の島に行っとるとき、どれくらいの頻度で連絡取りたい?」という問いに母は「月1」と書いた。そんなことではきっとダメだったんだ。「生きていることはテレパシーで確認できるので、帰国まで無連絡でOK」くらいのことが書けないといけなかったに違いない。自分のこりす的可愛らしさが憎い。

ごめん、JK剣士。ハハがこんな森のこりすじゃなかったら… 
嗚呼!私、もっと暴れん坊に生まれていたらよかったのに!

合否は一週間後にわかる。



よいこのまめちしき:南の島にいるのはハメハメハ大王で、先述の歌は「南の島のハメハメハ大王」というあまりにもまんますぎる曲名だった。なのでハワイとはなんの関係もない(はず)。もしかしてJK剣士がいくのは、このハメハメハ大王がいる島かもしれない!