蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№899 じぶんのなかの小さなこどもの世話

2013年、宮崎の超豪華なホテルで行われた日本ヨーガ療法学会研究総会に、トラウマの臨床と研究を牽引してきたヴァン・デア・コーク博士が招かれました。この方の著作「身体はトラウマを記録する : 脳・心・体のつながりと回復のための手法」に大変惹きつけられ、何度読み返したかわかりません。

 

ところで当時住んでいた小さな町には、とても優秀で親身なスタッフが勢揃いしている小さな図書館があり、いっつもそこに入り浸り、気になる本はなんでも取り寄せてもらって読んでいました。

 

その図書館のイベントで「ビブリオバトル」をするから出てちょうだいとお願いされ、ふだんからあまりにも多くの要求を聞いてもらっている手前断るわけにもいかず、渋々出場したのですが、勝ちを狙った私が選んだ本が、このコーク博士の本でした。

 

この本を手に出場すると決めてから、優勝は私のもんやで〜と内心思っていましたが、結果は予想通り。

 

勝因となったのは最後の決めゼリフで、「トラウマなんて関係ないと思っている人がいっぱいでしょうが、もし何か不測の事態にあった日には、可能な限り慣れ親しんだ場所(自宅とか?)で、自分が安心できる人(子供とか恋人とかペット?)と一緒に過ごしてください。これめっちゃ大事やから!これだけは今日覚えて帰ってね!」と強調したことでたくさんの票を頂き、無事優勝したのでした。

感情的に煽るのが作戦として禁じられていたら、レッドカードを喰らって即退場です。

 

ちなみに余談ながら私の記憶に最も残っている対戦相手の書籍は、「タックス・ヘイブン――逃げていく税金」 志賀 櫻(岩波新書)。著者は殺されたらしいで…という一言が今も耳に残っています。それってほんまなん?誰か知ってる人いたら教えて。

 

 

さて、トラウマという言葉は自分自身の琴線に深く触れるため、色々と学んできました。

 

親子関係にトラウマがてんこ盛りだと言われて、子供の側は「ほんまやで」と思うでしょうが、親の立場でそれを認めるのはなかなか勇気が要ります。私は残念ながら知識があるので、アホな私の主張を押し通すことはさすがにできず、立派に育った我が子たちを見ながら、こんなに立派な感じに育ってしまったのは私が何かを抑圧したせいちゃうんか?とビクビクしています。

 

剣士がいつも「子供の頃、Co-opで頼んだハンバーガーがこないのは何故かと思ってて、あれはマジで悲しかった」という話をするのです。

 

何故届かないかというと、私が意地悪したわけでは決してなく、合い挽きミンチの購買意欲を煽るために、イメージ戦略としてハンバーガーの写真が載っているだけのことで、「これ欲しい」とねだられた私は要望を真摯に受け止め、合い挽き肉を買ってハンバーグに調理して食卓に供した(のであろうが覚えていない)わけです。しかし幼い剣士は、ハンバーガーそのものが来るものと信じひたすらに待っていた。

 

その時の悲しさったら、と今になって言われても困ってしまうのですが、このように、トラウマは幼く傷つきやすい子供の心にたやすく出来上がってしまうのであり、親の方は覚えてなんかないのであります。

 

まあ、子供時代のトラウマ体験がこんなのどかなものばかりであるはずはなく、私がYoga実践でなんとか掘り起こしたものなどを考察すると、親の側が人間として、大人としてどうなん?ということもたくさんあります。

 

年だけとって成長したと嘯いていても、常々馬鹿なことばっかりやらかしている我々ですから、ロクでもないことはいろんな人相手に日々起こっています。しかもうまく合理化して勿体つけて説明する能力だけは育てていってますので、甚だタチが悪い。

 

そのタチの悪さも実は、子供の頃に経験した耐え難いほど苦しいことから生まれているとしたら?そんなつらいことの防衛反応として、さまざまな能力を育ててきたのでは?

 

その防衛力のあるものは世の中の役に立ち、あるものは周囲の人を傷つける。
そもそも誰も悪くなんかなくて、みんなこの世界には学びにきているので万事OKなのですが、それはあくまでも霊的側面からのみの正当性です。

 

大人になったらおかしいことはおかしいと、ちゃんと言えるようにならないと。ちゃんと、自分自身の「真のニーズ」を満たす努力をしないと。

 

傷ついた自分を癒すことは、すべての人々を癒すことになるのも当然と言えます。自分を癒す努力の先には、傷を再生産しない生き方があるのですから。

 

あなたは、ここに辿り着くまでに、どんなことがつらかったですか?


その傷をしっかりと感じきって、あなたの中の小さな子供(私でいうところのこりす)を、大事に大事にお世話してあげてください。


こりすからも、どうかお願いします。

 

 

 

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