蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№198 体調不良という恩寵

食中毒から3日目となり、かなり回復した。
しかしながらまだ免疫力が下がっているらしく、左側の耳下腺が腫れている。
体調が優れない時によく腫れる。左右どちらかもその時による。

9年ほど前には原因不明の腹痛で苦しみ、鍼灸治療でそれを克服したものの、今度は唾液腺が腫れるようになった。当初は対処方法が分からず、その都度病院に行っていたのだが、抗生剤を処方されるくらいで為す術がなかった。
念のためと思い、大学病院で診てもらったが何も見つからなかった。

鍼灸の先生の仰るところによると、以前の腹痛も、現在の耳下腺炎も同じ原因から発しているという。漢方の視点から見ると、私は「脾」が「虚」しやすい。
その結果、今の症状が現れているというのだ。

だが、腹痛と比較して、耳下腺の方はまだ表面的で、腫れていれば手で触れて確認できる。マッサージで膿が溜まらないようにすることも出来る。これも脾の症状が軽くなって生きている証拠だそうだ。

確かに鍼灸治療には真面目に通ったけれども、養生にも努めた。
ヨーガを行じているせいか、大したことないのに症状が重くなりやすい。たぶん感覚が鋭いせいだと思う。
そしてケロっと治る。

でもですね。
最近腹に落ちたことがあるのだ。

病はやっぱり気からだった。
「思い悩むのは止めよう」と思い決めて以来、脈にそれが現れていると言われる。
気脈は通じているのだな。

もちろん、すべての病が気からだなんていう気はない。否応なく受け容れねばならない災厄のような病もこの世にはあると思う。(ウィルバーの最初の妻、トレヤのような)

ヨーガ療法の立場では、すべての病は心身症であると言い、実際にそうだと思わされる症例を多く目する。トレヤさんのような方には、教室では出会わない。いや、私という教師は未だ出会えない、というべきか。

あんな病もあるからこそ、気から生じる病に私たちは十分に心配りをしたいし、日頃の養生を大事にしたい。養生で何とかできる病にかかってしまうのは哀しい。

レッスンの最後にリラクゼーションをわずかながら行う(わずかな時間しか行わないのには、ヨーガ療法的な理由がある)。

その短い時間に寝てしまう方は、無意識の領域が強く作用している方だ。
無意識の領域が多いと、生きていて「なぜこんなことに?」ということが増えてしまう。

ヨーガ行(特に師との対話)を通じて、心の闇を探求してきたつもりだが、それでも今も思うままにならぬことがある。繰り返し行じていくしか道はない。
アサナと呼ばれるヨーガの体操は、人を敢えて苦しい状況に置き、その最中の心や肉体の反応を観察し、躾けていこうとするもの。
どうかアサナを通じて、少しずつ自分というものへの理解を深めて欲しい。
そして眠ることなく、心と体が休まる状態をしっかりと体感して欲しい。

この度の体調不良(食中毒)は、今の私にとって誠に恩寵であった。
こうなると、ご飯が進んで悪くなってくれたのでは、などとアホらしいことまで考えてしまうのだった。

 

グレース&グリット―愛と魂の軌跡〈上〉

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