蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№751 集中力全投入

9月22日

さて五反田にいます。今回もいつもの宿。
最近はずいぶん慣れてきて、お気に入りの部屋の向きなどもわかってきた。
この度は予約時に注文をつけたところ、前回と同じ部屋を準備してくれた。大崎駅方面を向いていて、眼下にJRの線路が見える。

滞在が長いし日中部屋で過ごすことが多いので、北向きの部屋は気分が沈む。一度なんて窓の下にに大きな室外機があって猛烈にションボリした。そのとき決めたのだ。部屋に注文をつけようと。ガマンはしていいものとせんでいいものがある。1泊2泊なら飲んだくれているうちに滞在が終わってしまうかもしれないが、コロナ禍で都会に避難している田舎者は事情が違う。なのでよかったよ、うん。

 

 

さて昨日はJK剣士推薦動画(剣道編)について書いたが、今日はJK剣士推薦ドキュメンタリーについて書いてみようかな。いつもかつもフラフラして家にいないことが多いハハが珍しく家にいると「一緒になんか見る?」と誘ってくれる心優しいJK剣士。この度は、ドイツで薬物のネット販売をして20代早々に捕まってしまったイケメンの物語。

ズバリこの人はオタクだった。
ところでオタクの人は「オタク」という名称を蔑みの言葉のように思っているのであろうか?私の愛するオタクは、私が彼を「オタク」と呼ぶと「ワケもなくディスられる」と言う。What?! ちょっと待ってよ、オタク!何か誤解してる。

私が会うことを許された「生きたオタク」はこの愛するオタクだけ。なのでこの場合の”オタク”と言うワードは限りなく固有名詞に近い。そして私にとってオタクとは茶人と並列である。

用法例:あの方はお茶人らしいね⇨へー、すごいじゃん!
    あの人はオタクらしいね!⇨へー、すごいじゃん!

と、かくのごとくどちらも称賛の対象である。同時にどちらも、たぶん怖いくらい細部にこだわる人である。そのことをこんこんと愛するオタクに言って聴かせ「オタク=リスペクトの言葉」である旨を解説したらわかってもらえたようだ。よかったよかった。

と言うことで、オタクは驚くべき集中力を「いったいなぜそこに?」と思えるところに全投入できちゃう類いまれな人材である。ここまでのオタク解説ちょっと長かったね。

麻薬をネット販売しちゃった人も、要するに最初はただのオタクだったと思う。
麻薬を自分でやったこともなく見たことすら(!)ないのに、誰とも会わずに販売ルートを構築してしまった。そこに至るまでの作業そのものが猛烈に面白かったんだろうなって、ドキュメンタリーを見ていて強く感じた。

ネットで買えたらいいのになあ、と思ってる人がいたのであろうことは容易に想像できる。そこに「ネットで買えちゃうよ!」という環境を作り上げちゃったのである。いやはやまいった。

誰にも会わず、当然誰にも手伝ってもらわず薬物ネット販売を行いながら、学校を卒業した後は超マジメかつ有能なウェイターとしてイタリアンレストランでも働いていた彼。最後はあまりの注文の多さに辟易し、手が回らなくなって寝る暇もなかった(のにちゃんと毎日仕事には行ってる)。警察に踏み込まれたとき「あー、これでようやく休める」と思ってホッとしたそうである。子供部屋から押収された薬物の在庫は1トンにもなった。

初めは単に面白かったんだと思うが、釈放された後の彼はもうそんな純粋な子供じゃないと見た。DARCでの指導をさせてもらったり、再犯防止についても考えるヨーガ療法士として、思うところの多い映画だったよ。皆さんもお暇があればぜひ。今ならNetfrixで見れるみたいです。


「Shiny_Flakes: こうして僕は麻薬王になった」