蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№619 以心伝心

チューリップの花咲くような明るさであなた私を拉致せよ二月   俵万智

 

 

 

4月2日
本日引用した歌は「2月に使おう」と思っていたのに気付いたらもう4月になっていた。でもまだチューリップは咲いているからいいってことで。


今朝は朝3時に目が覚めた。成田からロサンゼルスまでの飛行時間はANAだと9時間50分だというから、JK剣士はまだ機上の人である。こんなふうに中途覚醒をすることは今はほとんどないので、なにかしらテレパシーがマスターマリコかJK剣士から飛んできたものと見える。しかし内容はわからない。この二人はどちらもコトバを超えたぶっとんだ存在だからね。

気を取り直してもう一度寝なおしたのだが、今度は5時40分にマジな電話が鳴った。これはヤバい。しかもマスターマリコから。いったいなにがあった?!

「出てこない」というマスターマリコ。ここでハハは重大な失策をしていたことが判明した。16歳のJK剣士がアメリカに入国するには、保護者が一筆書いた書類が必要だったんだって!場合によっては入国拒否で強制送還?アイヤー!

ポケットWi-fiを確かに成田で借りていったはずなのに、JK剣士と連絡も取れない。いつか映画で見たような光景をアレコレつなぎ合わせて、座り心地の悪いパイプ椅子に座らされてわかんない英語で責め立てられハナミズびしょびしょで泣いているJK剣士を…想像できない。まー、なんとかなるっしょと思っていたら「いた」とマスターからのLINE。

なんでもポケットWi-fiを使えるようにするための必要な操作が分かんなくてボーっとしてたら… 以下本人の語りです。

06:16  SiMの変え方がわからんくて

06:16  連絡出来んかった
06:17  声掛けてきた外人さんがSiM変えてくれた

06:17 いや、おらもSiM変えたいからピン貸してって言われて、あーーって言いながらスマホ渡したら開けてくれたっていう


本人曰く、これは以心伝心だそうです。実にいい話です。

JK剣士は英語の成績がイマ一つで、担任のエンちゃんに「海外に行きたいならもっと英語の成績あげておかないと!」とハッパをかけられてきた。三者面談のときふたりでそれをききながら「あー」とか言ってゴマかしてきたわけだが、JK剣士は英語の成績は悪くともカラオケでエド・シーランが歌えちゃうし、家でも踊りながらエドくんの歌を絶唱している。
そしてこの度もエドくんのお蔭でフツーになんとなくやりとりできちゃったらしく、「気分よかったで」と喜んでいた。エドくんはイギリスのひとなのにOKなんだね。

 

ちなみにマスターマリコのお宅にはJK剣士の妹分にあたるAちゃんがいる。JKがのんびり国際交流している間に「書類不手際で強制送還か?!」という騒ぎになっていたので、Aちゃんは「ママがそんなことだから強制送還になったんだ!」と怒り(そんなことってなんだ?)あらぬ嫌疑を受けてしまったというマスターマリコ。しかし入国審査では陰性証明書すら求められず、無事入国してただボーっとしていたというJK剣士。ほんとに申し訳ない…これからの滞在、いったいどうなることやら?!

 


JK剣士も無事目的地にたどりついたし、私も予定どおり文章を書き始めた。今、気分転換にブログを書いている。皆様ご存知のように私は元来アホなので、敬愛するお師匠方(規夫師匠、洋平センセイ、そして慧心師)のような本にはどうひっくり返っても、ならない。なのでいつものセッションで生徒さんに話しかけるような、そんな本にできればいいと思っている。

レッスンの初めには、必ず話をしてきた。今日、この日のそれぞれの様子をお伺いし、問いがあれば答え、伺った話に応じて何かしらの話をして実習に入る。ただ体操をするだけにならないように、自分で自分をなんとかできる「自分自身を見て、助け、支える智慧」を私も継承してもらったし、そのバトンを自分で止めないことを求められている。ただもっと話したいのに時間が足りないということはあるし、状況によっては直接会うことがままならない人たちがいるから、そういう方たちに向けてのラブレターみたいなものになればいい。

これまで多くの本に助けられてきたが、私にとってとても大事な3冊の本がある。
ぜんぜん難しくないのに、何年も、何度も手にとって考え続けた。それは頭での思考ではないものを要求してくれた本だった。そして、手に取るたびに違うものを受け取ることができる。

その三冊の本は以下のとおりです。
Yogaを学ぶなかで絶対者や迷妄の概念を理解するのはとても重要でありながら難しいけれども、そういう面で私の理解を助けてくれた本たち。

河合隼雄 「こころの処方箋」
デウス・ゴラス 「なまけ者のさとり方」
ディーン・リップルウッド 「バターはどこへ溶けた?」

 

 

こういう本を読んで、スートラなどの原典に触れて、そして帰ってくる。そうすると自分のなかの絶対者を理解する言葉が、優しくほどけていくような気がする。真実の理解というのは難しくない、月が水に宿るが如し、と道元禅師が仰っているのは、受け取るのに何の努力も要らないよってことだと思うんだけど、どうかな?

 

 

 

こころの処方箋(新潮文庫)

こころの処方箋(新潮文庫)

 

 

 

なまけ者のさとり方 PHP文庫

なまけ者のさとり方 PHP文庫