蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№561 発火

よく生きたる人はいつでもそばにいる酒を酌むとき目を閉じるとき  三枝昂之

 

 

 

2月3日

今日は立春。春が確かに近付いていることを感じさせる日和である。
昨日は長女と共に松江市のCAFFE VITAさんにお邪魔していた。

VITAのマスター・門脇裕二さんは、長女と同じ高校の大先輩である。在学中から「先輩後輩の絆は親より濃い」などといって笑っていたものだが、この二年、先輩のお膝元で「仕事」というものを叩きこんで頂いた。

オンラインとはいえ授業があるので土日祝日のみの出勤だったけれども、我が家からVITAさんまでは車なら約40分、車のない長女であれば徒歩と電車で片道約90分。交通費も安くはない。山手線って1周するのにたったの260円なんだって。今調べて初めて知った。安いね!米子~松江は510円(片道)。なぜそんなバイトをするのか?!と友人から呆れられると言っては立腹していた長女。非効率だとか言いたいのであろうか。しょうがないよ、友達は門脇さんのことを知らないからね。

もし東京はじめ各地から山陰にいる私のところへやってきたら、必ず(ここ強調)CAFFE VITAさんに連行される。NOはない、決まってる。一度行った人はわかると思う、この子がなぜそこまでしたのか。

ご自身のお仕事にとことん厳しい方だからこそ、そして愛すべき優れたお人柄だからこそ亡きお兄ちゃんも私も惚れぬいてお付き合いをさせて頂いてきた。私はよくおみやげにこちらの豆やドリップパックを差し上げるけれど、それは「コーヒーを差し上げる」だけのことではないと思っている。どんなものにもどんな仕事にも、理念や哲学があるよね(あるはずだよね?)。そういうものの象徴としてのコーヒーを差し上げているつもり。

 

まあとにかくよく頑張った。後々この経験に必ずや助けられることがあるはずだし、悩んだ時、苦しんだ時、心理的に戻ることができる場を自分のちからで作ったね。ほんとに偉いと思う。毎週末、娘がVITAさんに行くので母は贅沢をしてきたがこれからまたちゃんと自分の足で向かいます。

 

 

さて実は「本書かなきゃ!」という心に火がついてしまった。
日本橋の夜の蕎麦屋、そして田端の秘密の場所で点火されてしまい、もう火消しは間に合わない。大概の場合やることが極端な私なので(怠け者の自分をそうやって追い込んで働かせている)、清水の舞台なんかよりもっと高いところからダイブするつもりで、勢いよく書いた企画書のようなものを規夫師匠に送ってしまったではないか。しかも寝かせもしないでさ…。

なんだかそうしないといけないような気がしたのだ。背後の生きものが私を突き動かすように、送信をクリックしてしまったのだよ。その晩、心理的重圧を感じているときに生じる症状で苦しくて目が覚めてしまった。洋平先生のゼミナール受講中に見た悪夢のことを思い出す。

 

アカデミックな訓練を、一切受けていない私。でもボディとのつながりや、目に見えないものを感じとる力はYogaや慧心師、そして芸道のなかで育ててもらってきた。これからしばらく、規夫師匠の深い愛のお心により対話をさせて頂くことになる。Yogaがいちばんいい!と言い続けてきた自分の思いや言葉は、規夫師匠のお心に届くのか?まずはここが第一関門。

最近の私のまわりには「胸を貸してくれる」優れた方がたくさんおいでになって、ぶつかりがいがある。これはもう力いっぱい激突していくしかないよね。両腕を拡げて「俺の胸に跳びこんで来い!!」と言われているなら跳びこんでいくしかないよ(相当妄想が入っているような)。

バレンタインデーも近付いてきているから、“推し”の規夫師匠にでっかいチョコレートを準備しなくては。オランダにいる洋平先生の分も準備して、先生のことを思いながら私がひとりで食べます。洋平先生、辛いことがあったら助けてね!