蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№184 区別のない心

人が自分だけ神様、あるいはアラー、あるいは絶対者ブラフマン悟ったと言えば、その者は間違っているのです。何というずうずうしさでしょう。そのようなずうずうしさからは口論や暴動、分裂、戦争、憎悪が生じます。神様の信奉者たちは団結して一つであるべきです。
以上の点を注意深く考慮し、人はそれに従って自分の人生を形成すべきです。人の肉体を通してのみ神様の礼拝は可能です。それは区別なき解放へ人を導くので。』 
スワミ・ヨーゲシバラナンダ大師の講話より

この講話を学んだ上での、瞑想会でのお題
「区別なき開放に人を導くためには」についての覚書:

昨年からマイスター・エックハルトの著作に取り組んでいるのですが、キリスト教で用いられる用語に慣れないこともあって難儀しています。

この本を手に取ったのは、数年前の応用研で、師が「ヨーガの智慧と同じことを語っている」と仰ったからで、実際に、同じことを別の用語を使って表現している例を知っておきたかったからです。

「一切の波瀾のもたらす不調和はただ我意からのみ生ずる」
という言葉をはじめとして、確かに同じことが書いてあるなあと思いながら、ぼちぼちと読み進めています。

賢い知人が勧めてくれた井筒俊彦の本も、ほとんど意味が分からないので音読しながらなんとか読んでいるのですが(「意識と本質」)、井筒先生も、仏教とイスラム教の中の共通するものを感じ、それを統合しようと本を書かれたのではないでしょうか。

誰もがそれぞれの言葉で語らずにおれない尊いものについて、ほんの一部分でも、感じることができる気がするだけでも十分なような気がします。

人類の意識段階が上がっていけば、大部分の人の宗教の捉え方も変わっていくと聞きますが、身体からのボトムアップが可能なヨーガのような実践が、その変化に確かに寄与するだろうと信じています。

…………………

と、まあ、こんな風に感想などを書いて師匠に読んで頂く。必ずお返事を頂ける。
これがとても修行の励みになる。

ヨーガをお教えしてきたこれまでの間に、クライアント様を通じて多くの課題に直面してきた。同時に、そのことに向き合う中で多くの智慧にも出会うことができたと思う。

アプローチの手法として私が大事に思っているのは、コーク博士のトラウマに関する知見と、脳の可塑性に関する研究だ。

残念ながら、多くの者は、大師様のような高くて広い心で世の中を見ることができない。成長や発達は、この「区別なき心」に向かうためでもあると思う。

頭で思うだけで広い心を持つことは難しいので、体からのアプローチで心の傷を癒し、世界の認知の仕方を変えていくことで、区別は少しずつでも減らしていくことができると思っている。体経由の変容法があって、本当に良かった。

 

脳はいかに治癒をもたらすか 神経可塑性研究の最前線

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