蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№152 人の支え

娘の全中は、福島県代表に2本負けして終わった。

2年前の初の全中(団体戦)では、何がなんだかわからないうちに終わったことを思うと、今回はまだよかった、というのが本人の評らしい。
確かに声もよく出ていたし、気も立っていた。
負けという結果は親としても悔しいが、よく頑張ったという言葉しかない。

親である私は、自衛官時代に訓練として稽古しただけのことで、技も見極められないのだが、面と小手を取られたそうだ。

期間中ずっと付き添って下さる監督の解説では、つい出てしまう彼女の悪い癖が出てしまったとのこと。来月の都道府県大会にはそれが無いようにさせますので、とのお言葉があった。この子が負けたことに対して、親に頭を下げる指導者の先生の在り様が、私はとても好きだ。

まあ、ここには弱い子は一人もいなんで、勝つのは大変です!と仰る監督。
それでもこうしてこの場を経験したことは、今後の彼女の人生に大きな意味を持つだろうと。

この大会前に、所属している道場にご挨拶に伺い、お祝いに誂えの袴を頂戴した。
そこで、小学校からお世話になっているK先生が、居並ぶ小学生剣士たちに対して、「この先輩も、昔から強かった訳ではないけれど、諦めずにこの結果を出した」と話されたけれども、はっきり言って誰も、本日ここにこの子がいることを想像しなかったと思う。

「だから面白いんです!」
と笑みをたたえながら監督が仰る。
若い子は何が起こるか分からない。
化けて「まさか?!」と言わせる子を生み出すために、日々指導に当たって下さっているのだと思う。

思うように結果を出せなかった彼女に、私の友人がDVDを送ってくれたことがある。
熊本県警の西村選手のドキュメンタリーだ。

2018年の第66回全日本選手権において、2大会連続3回目の優勝を果たした西村選手は、大学生時代「無冠の王者」と呼ばれ、最強と呼ばれながらタイトルを手にできなかった。世界選手権でも個人戦での負けを喫したりと、プレッシャーの中で苦しい思いをし続け、それを乗り越えてこの度の結果を出された。

このDVDを見てから、「西村選手も苦しかったはずだ」「剣道を止めたくなったこともあったと思う」と何度も語っていた。

このDVDを贈ってくれた友人が、東京から応援に駆けつけてくれた。

私にとっても魂の友ともいうべき方だが、子供たちの成長の節目に立ち会ってくれることがとても有難い。
私はヨギーニとして輪廻を信じているが、私を通じてこの友人と出会うことをも、娘たちは決めていたのではないかと思う。

発達は花開くように、待たねばならない。
無理やりに早めることも出来ないし、ただじっと待つしかない。
一夜明けると、固いつぼみが突然音を立てて開くような変化もある。
この種はもう死んでしまってるんじゃないの、というような発達の仕様もあるだろう。

正解はない。

この生き方がおススメだよ、あなたももっと頑張って自分の生き方変えてみたら?
と人に言ってしまう段階を超えて、すべての人の生き方も在りようも、すべてそのままで圧倒されるほど素晴らしいのだと、腹の底から思える段階に、私もいつか到達できればいい。

何が助けになるか分からない人の生の中で、人の差し伸べてくれる手は本当にありがたい。

応援に来て下さった方々、3日間付き添って下さる監督、稽古の相手として来てくれた後輩のNちゃん、お祝いや餞別まで下さり喜んでくれた同じ部の親御さん、一番前の席を譲って下さった他校の保護者さん、商売とは言え娘の名前を入れたグッズを作って下さった業者さん、言い始めるときりがないほど、人に支えられて生きている。

この度の娘だけでなく、私たち皆が、常に。

 

 

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試合前