蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№140 ダイエットという複雑な事象

昨夜、東京から毎月山陰へやってくる、大親友のお誕生日を祝った。
お誕生日でなくとも、毎月会って、呑んで食べて語っているのだが、私たちの気に入りの店のスタッフさんも、彼の節目のために心を尽くしてくださったことが、たまらなく嬉しかった。スタッフさんは笑顔の素晴らしい人で、それも間違いなくご馳走。

新しい環境で、自分の持てるものを最大限活用するべく奮闘している。

自分の感じている苦しみから逃れようと、色んなことを学んで来たが、幸いにも師に恵まれて、手を付けたことの多くが長く続く取り組みになっている。それらが今の自分の挑戦を、足元から支えてくれているのを感じる。

理論無き実践は危険で無謀だと学んで来たが、理論は沢山学んで来たので、理論に逃げがちな状態になり行き詰っていたところを、思わぬことから今日の展開となり、理論を実践に変える機会を与えられたのはつくづく幸いな事であった。

ヨーガの専門家としても、個人としても、目に見えないものに対する畏敬の念を持って生きてきたつもりだが、埃まみれの神棚や祠、腐った水の花瓶をそのままにしてきた建物の澱んだ気に触れ、目で見たり手で触れたりすることのできない「何か」の持つ、痛いほどの力を感じている。
もしかして、(僭越ながら)土地に召喚されたのかとも思う。
もしそれが本当なら、やらなければならないことがたくさんある。


さて、昨日は、月1度、4時間かけて行う講義の日だったのだが、先月から生徒さんのリクエストを受けて「ダイエット」を取り上げている。

ダイエットというのは実に複雑な事象なので、様々な観点から考察を行っていかねばならない。
適当と思われる数冊の書籍を、単純なものから順番に取り上げて、その視点の差を理解していくという方法を取り、数か月かけて行うつもりなのだが、昨日はその2か月目であった。

先月知ったことを元に、生活面での工夫を凝らしている方がほとんどで、やはりご興味のあることを取り上げているだけあって、皆様の意欲が違う。
人が学んでいくときに、ネタは何でもいいんだなとしみじみ思う。
当初不安もあったのだが、「一概には言えない」という視点を学ぶために、実に相応しいテーマであったと思い、その要望を挙げて下さった受講生の皆様に、改めて感謝申し上げたい。

で、要するに、どうやったら痩せるの?
と、単純な質問をしてくる人がいるのだが、複雑な問題に向き合うにはそれなりの態度が求められるのですよ。そこを理解して、腰を据えて取り組む覚悟を決めた生徒さんたちの、今後の変化が楽しみである。