蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№709 果糖飲んじゃった

ひかりふビルとビルとのあはひにて虹を産まんとする雨後のみづ   筒井宏之

 

 

 

 

7月2日

昨日、成城石井でふらふらしていたらO先生から着信があった。踵のことでご心配をおかけしているので、レントゲンを撮っていないことを叱られちゃったらどうしよう、と思いながら電話に出た。が、おやさしい先生なので叱られたりはしなかった。まずは踵のことについてお尋ねがあり、そのあとお仕事の日程についてのご相談。先生はこのたびお哀しい思いをなさったとのこと。お声も鎮もっておいでのように聴こえる。お目にかかってお慰めできたらいいのに。急いでお元気におなりになることを求めたりしないけれど、時間が先生を慰めてくれますように。

 

 

今朝、預けていた荷物を長女ぶーちーが雨のなか届けてくれた。「今日の雨ヤバいから用がないなら外に出るな」というお達しであるが、残念ながら用は(多少)あるのだった。今朝は踵の調子も格段にイイ感じである。ほーらね、治ってきたじゃんと思う。


午後はその用(おつかい)のため恵比寿へ向かう。金封や薄墨の筆ペン、そして菓子折りなどを調え、立ち読みとウィンドウショッピングでいつにもましてふらふら。朝出かけるときには、買い物のあとはひとりランチをして、食後にリフレクションジャーナルをつけて本を読んで…と思っていたが、歩いているうちにだんだん(案の定)足が痛くなり、もうすべてがめんどくさくなった。すぐそこにハーブスがありパスタとケーキで私を誘うけれど、パスタはすごく美味しいものしか食べたくないし、甘いものは昨夜タイヤキ食べちゃったし、そうじゃないんだよなーと思う。


味噌。味噌が食べたい。
そしてあたたかいものが食べたい。ふだんほとんど一人で食事をしているのに今日はなぜか「客室で一人お弁当」とかはイヤな気分。なのでよろよろと移動してとある定食屋に入った。昼下がりで人も少なくなりかけていい感じである。窓際の席に陣取り、味噌味の食べ物をオーダーした。ここなら静かでいいやーと思い、食事が運ばれてくるまでにジャーナルをつけ始めたのだが… お隣にやってきたのは元気いっぱいの大学生らしい男子四人組である。

ふだんおっさんとばっかり(ごめんなさい、おじさま方)仕事してるし、私には息子といういきものを育てた経験がない。若い男子には免疫がないのである。なんつーか、もっさいし、ニキビだらけでフレッシュなことこの上ない。自分だっていつもJK剣士に「声が大きい」と叱られていることは棚に上げ、「声大きいなあ」と思って落ち着かない気分。三密回避とか云うけど隣の学生と私の間は50㎝も離れていない。これは密すぎるやろ。そしてそんなに近いからイヤでも会話が耳に入ってくる。ハンバーグがうまい、メニューの写真よりデカいんだと。

 

なんていい話なんだろうねぇ。そこで私は大学にいるぶーちーにすかさずLINEした。この定食屋の位置関係的に、ぶーちーの学校のひとたちのような気がしたからだ。するとぶーちーからは「そんなもっさい、ニキビだらけの男子が楽しくできるのがこの大学」とのお返事で、ということはそうではない生き馬の目を抜くような大学があるってことかね。そういう「東京大学あるある」を聴かせてくれる方、ぜひお声がけ下さい。「俺が若いころは」的なのでぜんぜんOKです。若い男子に免疫ないんで。

 

まあとにかく全然ゆっくりできなくて食事を終えたらそそくさと部屋に帰った。そこで昨日駅のパン屋さんで買った、瓶に”Yoga”と刻印してあるほんのちょっとで300円くらいするジュースを飲んで、美味しーいと思ったがよく見たら「ぶどう糖果糖液糖」と書いてある。もうその時のショックといったら!糖分の添加されている飲み物は飲まないことにしている私。濃縮果汁もほとんど飲まない。ちゃんとしたストレート果汁は価格が高いがしょうがない、そして昨日、価格だけでストレートジュースだと判断したが完全に間違っていた…。

 

酸化防止剤の入ったニセモノのビールを飲んじゃったときのような哀しみ。飲んじゃったもんはしょうがない。肝臓に謝罪するしかない。ショックだし、明日は早いし、もう今日は寝てしまおうかな。明日は師匠と秘密の美女に会えるので嬉しい。とっても楽しみ。