蓮は泥中より発す

心身一如に生きるヨーガ教師の日記

№699 森のこぐま?

掌のぬくみ伝ふるブランデー飲みほせば君になだるる潮みちくる  玉井清弘

 

 

 

 

6月22日
起床後も引きつづき歩行時に痛みがあったのだが、だんだん和らいできた。なんで?
どうにかいつもの掃除はできるくらいに落ち着いた。

JK剣士は今日から期末試験。「試験ねえ」などとぶつくさ言いながら出かけていくその背中に、「レッツエンジョイ、エグザミネーション!」と声をかけるといかにも胡散臭そうな顔でハハを見返し無言で去って行った。だってハハはJK剣士にはゼッタイに「ガンバッテ」とは言わないことにしているので、「気をつけて」とか「楽しんで」とか「イヤなら帰ってきていいよ」くらいしか言えることがないのだが、LAでふらふらしてきたので出席日数が厳しいJK剣士に3つ目の言葉はもうかけられない。それでこんなことを言ってみたが、ここに文字で書いてみると確かに胡散臭い。なにがレッツエンジョイだ。

 

試験中、お昼に帰宅するJK剣士の昼食を調えておかねばならない。本日は鶏むね肉を使用したタンドリーチキン風蒸し鶏をご所望である。ハハのすべての料理がそうであるように、このメニューも「~風」という曖昧なワードが付されているとおり単にカレー味の肉でしかない。前回の出張前(JK剣士の帰宅直後)に、なぜかわからないけれど大量の蒸し鶏を作って食べてたがったJK剣士。なかでもダントツにカレー味が美味しかったそうで、ようやくハハのカレー味料理の素晴らしさに開眼したらしい。いいことである。


カレー味の鶏むね肉を仕込んだ後、近所の蕎麦屋さんに向かう。かつてN文化センターで満員御礼のクラスをもっていたとき(そんなこともあったんだよ)に、通ってきてくれていた料理の先生にその後もずっと飲み友達として可愛がって頂いている。
思い返せば昨年の5月、二人ともいい加減飲み会がしたくなって立派なキッチンがある先生のお家に飲みに行ったはいいが、色々おつかい(パンとかオードブルとか)をしていかねばならなかったのでウッカリ自転車で行ってしまった。帰り道、めちゃくちゃ酔ってるくせに自転車に跨ろうとして派手に転んだ。その時の名誉?の負傷はいまも左ひじにのこっているが、ようやく傷跡が薄くなってきてちょっとうれしい。

こんな感じの「女性と飲んだときの武勇伝」が私にはけっこうあるなあ。翌朝起きたら手が血まみれだったとか、朝4時に目が覚めたら人の家のバルコニーに寝てたとか。不思議と男性と飲んだらこういうことはないんだよな。前職でそのリスクを叩き込まれているからだろうね。飲みの席での醜態が悪評となって、去っていかねばならなかった人を見てきたからなあ。

そう、そのY先生に“蕎麦屋で昼呑み”に誘われたのだが、足が痛くて歩いていけないから私は水でご相伴だった。まあしょうがない。先生が今日飲んでおられたのは山根酒造の「山滴る」。これが美味しくってさ~!と、味にうるさい先生が仰るので悔しくてたまらない私。いいもん、また来るもん!ひとりで呑んでやる~


先生はちょっと米子には珍しい人種で、色々やってきたけど最後は米子でね、という方である。経済的な自立の程度も半端ないし、生きていくのに一切お金の不安はない。世界中何十か国も旅して各地に友人がいて、本も2冊出されている。退屈するのが一番コワい、と笑いながら私のようなものにときどき美味しいものをご馳走して下さる。N文化センターで教えていたとき、なにゆえ先生が私に個人的にお声をかけてこられたのかはわからない。センターでの指導を人に譲ったあとも、私がなにか新しいことに挑戦しようとするたび「やっときなさい」と背を押してくれた。安売りするな、しかし金を追うな、人に可愛がってもらえ、甘え上手になれなど、先生の言葉はいつも心にある。

この度のJK剣士の渡米のことも大変喜んで下さって、なんでもやっとけ、どこでもいっとけ!と言ってくれる。わかる方にはわかると思うが、米子のようなところでこんな人はほんとに珍しい。でも幸いなことに私やこどもたちの周囲には、お茶の先生やこのY先生がいてくださるので、萎縮しそうになるところを「なんだこのやろう!」と抵抗し、弾けて生きることを助けてもらった。これがどんなにすごいことか、都会の人にはわかりにくいと思う。ほんとうにありがたい。Y先生も退屈なんてきっとしないので、文句言いながらいつまでも私と遊んで欲しい。いつか一緒に海外に行きたいなあ。

 

 

さてさて。JK剣士が「森の子りすじゃないやろ、森のヤギやろ。いや、こぐまか」と言って私をいじめてくるのである。今朝も起きてきて「おはよー、森のこぐま」とか言ったかと思うと、「ママなら森のシロクマがいいかもな」と言われた。当然みなさまご存じのとおり、シロクマ=ホッキョクグマは世界最大にして最強の肉食獣であり、子りすとはかけ離れすぎたイメージ。断固却下である旨を伝えると「じゃあ、海のライオン」と言われた。とにかく声が大きいということを強調したいらしい。今日はこれからフライング・バースデイで、バーMarujinにて山崎の18年!(18年だよ?!)を頂くのだが、そこでは私のことをシロクマとかライオンとか言う人はいないはずである。今日のところはきっと。子りすらしく小さな可愛らしい声で「かんぱーい」と言ってこよう。