蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№635 まっすぐな柱

僕らお互い孤独を愛しあふれ出る喉のひかりは手で隠しあう 堂園昌彦

 




4月17日
今朝はずいぶん早く目が覚めた。どうも調子がイマイチなので長めに入浴してセルフケアをした。荷物の整理も片が付きチェックアウトまでゆっくりしているところ。

さて、昨晩は数か月前に日本橋蕎麦屋で日本酒を酌み交わした秘密の美女と再会。この度は京橋、南インド料理である。「苦手でなければ…」とのお心遣いであったが、インドとくれば守備範囲どまんなか!…と思っていたが、これまで頂いてきたインド料理はなんだったの?と思わされる品揃え。すごい。カレー以外の豊富なサイドディッシュ。そしてカレーも多彩。いつも食べているのは北インド料理だったってこと?インドに詳しい仙台のさなちゃんに聴いてみなくては。秘密の美女も、前から気になっていながら本日ようやく初来店とのこと。なんだかうれしい。

まあとりあえずビールでも…といって美女がチョイスしたのはサッポロ。インドビールは苦手なのか、それともおいしくないのか…と思って私も同じものをお願いしたら美女が言う。「私、サッポロ好きなんですよね」来た、酒呑み発言。すかさず私も言う。「赤星サイコーですよね」。他のお客さんはきっと「あの角の席に座っている二人の女性はじつに美しいな。いったいなんの話をしているんだろう」と思っていただろうが(妄想)、サッポロビールはうまい、瓶の手酌がまたいいというハナシをしていたんですの。ほほほ。

そういえば先週、秘密の場所の“社食”(勝手に呼ばれている定食屋さん)でリーダーたちと会食したとき、私はいきなり「サッポロ、瓶で」とオーダーし、つい本能で「生」と言ってしまったリーダー(たぶん席に座ると「生」って言葉が自動的に出ちゃうんだろう)を羨ましがらせちゃった。星のマークが目に入ったら米子H斗剣道部かサッポロビールよね。

実のところ今回の会食はマジメに打ち合わせだったのに、肝心なネタについて話し合うまえにサッポロ談義、そうこうしてるとビールがきて乾杯。グビッといったあと「これじゃいけない!」と理知鞘が叫んだ。まあ正直なハナシ、飲んでても飲んでなくても私はあんまり変わりないんだけどさ。それでも。

そして一応きちんと?大まかな、実に大まかな段取りをした。本日この件をリーダーにご報告したとき、アレコレご下問されてお答えできず「いったい京橋まで行ってなにしてきたの」と叱られちゃったらどうしよう。

私たちは今あることを企画していて、公に告知されるのは5月の連休明けの予定。
とてもおもしろいことになると思う。ああしてこうしてと南インド×サッポロを堪能しながら妄想は膨らんでいき、ふたご座だからとか、ウェディングケーキみたいな二段重ねがいいんじゃない?とか、出刃包丁にリボンつけてケーキ入刀しようとか。いったいなんのことかさっぱりわからないでしょ?やっぱりリーダーに「打ち合わせじゃなかったの?」とご指導受けそうだよ。ま、なんとかなるっしょ。なんくるないサー!


昨日、規夫師匠とのお話のなかで自分のなかの強い怒りに気付いた。
一つは金銭にまつわること、もう一つは結婚にまつわること。
国営企業で20代をまるまるぜんぶとその前後数年を過ごしたが、その保守的な文化のなかで、私が生きていて果たしたいと望んだあることを、私がこうであってほしいと望むかたちでやり抜くために活用しなければならない制度があった。抽象的な表現で申し訳ないですが、それぞれの方が「あ、あれね」と思うものだと思って読んで頂ければ。

そして私を縛ったその制度のことを、実のところ私は心の底から憎んでいる。ああそうだったかと思ったとき、目じりからスーッと涙が流れた。このあと京橋で美女と会うのに、私の方が化粧ハゲハゲだとみっともないから号泣は出来なかったが、つぎ師匠と会うときには号泣対応体勢で臨もうと思った。

自分のなかに怒りが見いだされたからといって、この体験を悪いものだと思っているわけじゃない。絶対者のお仕事はいつも申し上げるように緻密にして完璧であるからして、私のなかのこの怒りを「今」見いだすために「かつて」あの経験をする必要があったと思うし、今、怒りに気付いたことにその緻密なお仕事の妙があると思う。

人は、頭のなかで思っていることと、感情と、ハラの底で信じていることが一本のまっすぐな柱のようになれば、生きていて経験するさまざまな(時に過酷な)事々に立ち向かっていけると思う。
私は試されてなどいない、ジャッジもされていない。ただ、「今」そのことをあじわってごらんと言われている。

人に甘えてもいい、弱い自分がいてもいい、完璧を目指して生きなくていい。
ただ「今」ここにこうしてあることに絶対的な信頼をもって、どんな苦痛のうちにも至福のうちにも、ほんとうの自分は誰なのかを見出せる者になっていきたい。