蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№572 愛しかない

指からめあふとき風の谿(たに)は見ゆ ひざのちからを抜いてごらんよ 大辻隆弘

 

 

 

 

2月14日

バレンタインデーだなあ。今回S田さんと予定が合わなくて遊んでもらえなかったから、チョコレートを渡せなかった。残念。

 

昨日、秘密の場所のスタッフOトモくんに「アンパンマン・ペロティチョコ5本セット」をあげたら、ほんっとに嬉しそうだったからなんだかもう胸がジーンとしちゃった。マックばっかり食べてるっていうから、先日長女が成人式のお祝いに南部町からもらった「星空舞」っていうレトルトご飯もプレゼントした。我が家にはデンシレンジというキカイがないから、こういうタイプのご飯は食べることができないんだよね。鳥取県が開発に20年もかけた!という気合の入ったお米なんだって。ただでさえ鳥取はお米が美味しいから、これはちょっと期待できると思うよ。

人間の肉体=粗雑体=食物鞘は食べ物でできてるから、いいものを選んでいい気分で食べないとろくでもないボディが再生される。もう私もかなりなおねえさんだから、さんざんそのことは学習してきた。でもOトモくんはまだなにを食べても細胞がピッチピチしてるから無頓着なんだよね。でもね、いつか若さは役に立たない日がやってくるよ、20代のうちに。

 

昨日の収録で、人間の心身の状態は脳波に顕れるんだよ、という話をした。脳波は機械で見ることができるわけだが、Yogaをやるひとなら「自分センサー」で見極めがつく。このセンサーが使えないと、Yogaやってることにならないんじゃいかな?

昨日の23時過ぎに東北地方で震度6地震があって、私の泊っているホテルも当然揺れた。東京は震度4だったらしい。部屋が13階だったから余計揺れたように感じて、結構怖くて(誰も信じてくれないかもしれないけど)泣きそうになったし、上京間もない長女のことや、今はひとり暮らしのお兄ちゃんの奥さんのことも心配になった。そして私の脳波が高ベータ波になるのがわかった。幸いなことにその後何事もなかったから、気を鎮めるために好きな香りを嗅いで、好きな音楽を聴いて、枕をガシっと抱き締めて寝た。目覚めは爽快だったので、いつもどおりに深い睡眠が得られたようだった。
滞在期間が長く、ホテルの部屋にもなじんでいたのもよかったと思う。慣れない環境だと、人は不安が高じやすくなるからね。

 


脳波がどんな状態になるかを一番強く左右しているのは「人の思考」。思考の破壊力に比べると、マックなんてなんぼのもんじゃいって感じである。「いいもん食べないと良い細胞が再生されない」というのは粗雑なレベルの話なのであって、もしかするとO友くんがマックに対して絶大な信頼を内的に構築し、人間の五臓すべてがこのマックのポテトで最高の状態になるのだ!と思いながら食しているのだったら私が申し上げることは何もなく、むしろお詫びせねばならないくらい。


昨日は痛みと睡眠障害についてO先生と語り合ったのだが、これはほんとうに深いはなしでいつまでも終わらないテーマである。この二つの現象は、顕れ方は違うけれど根っこはおなじ。人間はホントはすごく単純なんだと思う。このことについて語りながらなんども二人向き合い腕をとり合って、「愛だよね!よくなるためには愛しかないよね!」と言い合った。


だれもみな愛されたい。ほんとに。
施術者側は一歩踏み出す役割があるし、踏み出せる人が施術者・医療者・セラピスト側を選択していると信じたい。

家族にこの役割を求められると思ってはいけない。生まれ育った家族も、後天的に選択した家族も、ともに人生を生きる仲間かもしれないが「愛を与えてくれる役割」を求めるのは荷が重すぎる(一時的、短期的に可能だというのは認めてもいい)。もしそれをしてもらえたらすごくラッキーな特別なことで、自らの幸運を天に深く感謝したほうがいい。その感謝が家族間の愛の循環を助け、育てていくだろう。

 

人が「治る」ということを難しく考えたくない。「これこれこういう条件がすべて調わないと治らない」とか言って欲しくない。ただ積極的に「自分の」頭の中身(考えていることや気分)を「自分で」なんとかできるようにしていくことが大切で、それははじめからさいごまでひとりでは出来ないと思う。

粗雑体を重大に考すぎえないこと、目に見えないものに注意を払うこと。
微細なカラダの健康をまず求めていくことから始めなければ、粗雑体は変化していかない。ひとりでできる最大の取り組みがあるとしたら、今あなたがどんなことに悩んでいたとしても「気を逸らす」方法を、モノ(酒とかお菓子とか?)に依存せずに学ぶこと。誰かとできる取り組みならば、自分を大事にしてくれる人と時を過ごすこと。リアルでも、想像でも、妄想でもいいと思うよ。人間の脳は想像とリアルの区別がつかないから、いいこともあるね。