蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№247 思いを綴る

「蛮行のヨーロッパ」読了。
昨晩は、宮坂道夫氏著「ハンセン病 重監房の記録」を夢中になって2時間ほどで読了。生命倫理、医療倫理学の先生が書いた本。なんで、療養のために集めた人を監房に入れないかんの?22人も死んでいる。
ハンセン病に関する本を読むのは2冊目でまだ何も知らないくせに、光田健輔氏に激しい怒りを覚えてしまう…。悔しくてたまらん。

今朝からは、田中伸尚氏著「大逆事件 死と生の群像」を読み始める。これもまた悔しい。
右下象限の、「私」という存在に与える影響って本当に大きい。


さて、昨日、娘たちからそれぞれ長文のLINEが届いた。

私の、娘たちとの向き合い方は、傍から見ると放任のように見えるかもしれないが、成人発達理論を学んできたからこそ、「挫折」や「退行」という状況に、しっかり向かい合ってもらいたいと思うのだ。(子供たちはまだ成人してないけれども!)

今、向き合うことから逃げてイージーな方向に決着させても、私のように中年期に挫折体験をするだろうから、それでもいいのかもしれないけれど、周囲が「世間並」な決着を迫ってくる今だからこそ、若いその心のままに「どうしたいんだろう」「どうしていいのかわからない」という状態から逃げないで留まって欲しい。

堪えろ。むやみに動かずに、自分の内なる声に耳を澄ませろ。聴こえるようになるまでに、どんなに時間が掛かったとしても。母さんだけは絶対に味方だぞ。

さて、子供たちはそれぞれの葛藤の中にあって、そんな言葉を綴れることが偉いなあ、すごいなあ!と感心を通り越して、魂消た…。
しかもそれを親に伝えられるなんて。

『先生(担任)に行きたいということを話すと3ヶ月ぐらいまでは全然留年せずに行かせれると思うということで、全然応援しますし、協力したいと言われたので受けてみたいです。M先生(剣道部顧問)も絶対受けといた方がいいと思うと言ってました。受からなかったとしてもそういう自分を見つめるみたいな機会が出来てとてもいい刺激になるそうです。
語学も学びたいですが、自分の強みがあった方がいいと思い剣道の普及も入れて検討してみてはどうかとT先生(担任)にも言われました。
改めて興味が湧いたので受けたいです。』

これは一部抜粋。もっと長い。
あることに興味を持ち、先生に相談しようとしたら、学校側から狙ったように情報を提示されて興奮状態で書かれた文章。
え?!これ、ほんとにこの子が書いたの?と思ってしまいました…。

もう一人の子は、内面を深く見つめて内省した文章を送ってくれた。
本が与えてくれる豊かさにもっと触れたい、とあった。
人のアドバイスを鵜呑みにせず自分で考え抜き、人生を変える本に出会っていって欲しい。

こんな子らと共に過ごせること、意識的な子育てができること。
根っこには、私を生んでくれた母のお蔭があるよな、としみじみ思う。
 

ハンセン病 重監房の記録 (集英社新書)

ハンセン病 重監房の記録 (集英社新書)