蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№210 芸術と美味しいものの秋

昨晩は久々の合奏に参加した。

11月に、鳥取県西伯郡南部町のとある地域で行われる「収穫祭」に、毎年、お姉さん弟子の社中が参加される為、助っ人として演奏に加わる。
土地の野菜や、手作りの美味しいものが売り出されたりするので、それを皆さんと一緒に頂いたりすることも楽しい。

ちなみにこの南部町は富有柿が有名で、よく見ると街灯も柿の形。
この街灯、ふるさと創生事業の1億円で作ったらしいです…

この町では、毎年11月に「柿の種飛ばし大会」がある。1等はハワイ旅行。
鬼太郎で有名な境港市が、「ゲゲゲの鬼太郎 下駄飛ばし大会」というのをやっているが、柿の種飛ばし大会の方が歴史は古いらしい。

詳しくはこちらをどうぞ。

https://rurubu.jp/andmore/spot/20000643

 

ところで合奏について。
この度の演目は、先代宗家が華道家の委嘱により作曲された「いけはなの曲(秋)」。

「そも いけ花は 古より 陰陽五行 天地和合の道とかや」

という荘重な出だしから始まり、転調して爛漫の春を歌う「春」、淑やかに美しい「秋」という二つのバージョンがあって、その季節に相応しいものを演奏する。

季節の花々の名前がふんだんに歌詞に散りばめられ、大きな演奏会では、舞台上で大きな瓶に花を活け、曲が終わると同時に花も活け終えるというパフォーマンスを披露することもある。
それはそれは華やかで美しい曲だ。

試験曲でもあるこの曲は、これまでも度々演奏する機会に恵まれてきた。
本手と替手、と呼ばれる箏の二重奏に、十七絃という低音のお箏、そして尺八と合奏する。歌が付いているので、箏を演奏しながら歌を歌う。

何度も何度も演奏してきたのに、やはり難しい。
同じ曲を何度弾いても、満足は出来ない。曲を弾いて飽きるということはなく、もっと上手に弾きたいといつも思う。

真の遊びは時間もかかり、究めがいのあるものだと、この二つの道を通じて教えられた。大変なことがないとは言わないが、涼しい顔をして「ああ、楽しい!」と、一生言い続けたい。