蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

№72 至近距離で振動を感じる

昨日は友人とジャズを聴きに行ってきました。
サックス・プレイヤーの浜崎航さんのライブです。

www.watarujazz.com


お仕事でご縁のある方が浜崎さんのお友達でいらして、数年前にCDをお借りしてからファンになってしまいました。
奥様で、ジャズ・ピアニストの松本茜さんが、私の住む鳥取県米子市のご出身なので、毎年我が家の近くの米子公会堂でライブをして下さいます。

昨日はドラム、ベースもご一緒のカルテットで、生のドラムを1mも離れていない至近距離で聴くという贅沢な時間でした。
ドラムの広瀬潤次さんは髪型(スキンヘッド)のせいか、私の敬愛する師匠とそっくりで、ひとりで照れながら、目が合わないようにして耳を傾けていました。

hirolin.jimdo.com


高校生でSax、社会人になってからフルート、山陰に越してからは筝曲・三絃と、ずっと趣味で音楽をやってきました。自分の稽古に忙しく、聴く方はクラシックか邦楽の演奏会以外なかなか行くことがないのですが、やはりライブはいいですね。
奏者同士のアイコンタクトが間近で見られるのも良かったですし、最前列の席でビシビシと楽器からの振動を体に感じつつ、「世の中すべて波だらけ」というシュレディンガー音頭を思い出しながら至福の時を過ごしました。

何か物事が起こると、頭で感じるというよりも身体感覚で受け止めて、そこにしばらく留まるということを心掛けているのですが、世間的には理解されないような気がします。
分かっていないのにわかったようなふりをして、自分に嘘をついて前に進むと、自己からの強烈なしっぺ返しがやってきますから、明るく素早くすっきりと生きることはできません。
この世で一番怖いものは、抑圧され意識されることの無い自己だと思っています。

とは言え昨晩は、音楽というものの物理的な力を感じることができ、そうすると心の整理も進んでいくような気がしたものです。
とにかく今は体を動かすこと、マントラを唱えること、瞑想することでしょうか。

「インドの山中で、インドの先生から言われた。
お前ねえ、自分で自分を済度するくらいのことは自分で考えたらどうだ」

中村天風さんのご本にあった言葉です。
やっぱりヨーガは凄いな。