蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

割稽古

本日は、6月の演奏会に向けての合奏に参加してきました。
同じ先生の門下ではない「姉弟子のお弟子さん」などの、普段お会いすることのない顔ぶれが集まります。
何年も様々な場面でご一緒してきたお姉さん弟子や同輩とは気心も知れ、阿吽の呼吸でものを進められるのですが、初めての方とご一緒するのはやはり緊張感が漂いますね。

筝曲では、「押さえ」と呼ばれる弦を押さえ音を上げるテクニックがあります。
これを蔑ろにせず、きっちりと音を合わせることが大事なのですが、曖昧なまま演奏される方もおいでになります(もちろん自分も、いつもうまくいくとは限りません)。人の音に気を取られて自分の演奏でミスしたり…という情けない事態も勃発します。
何人もの人とさせて頂く合奏は、ちょっと気楽なようでいて、なかなか思う通りにはいかない怖さがあります。

まずは、自分より圧倒的に技量が上の、師匠と同じ曲を弾く。
次には師匠と楽器やパートを変えて合奏できるように。
その後には演奏会に出演(沢山の方とご一緒に演奏)。
このように段階を踏んで、少しずつ高い山に登るように学びが進んでいく過程で、その場面で同時に求められる技量が増えていくなあと改めて思います。
部分を少しずつ練習をして、だんだんとできることを増やしていき、それを統合して行う場を経験し、更には身を置く場を高めていく、ということを繰り返す日本のお稽古の方法は、本当に優れた教育法だと思うのです。

この先の道は私にはまだ未体験ですが、自分には辿り着けないかもしれない最高の目標は何だろうと考えてみたりします。
ご宗家のような演奏は夢の又夢ですが、筝曲・三弦のファンは増やしていきたいですね。

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