蓮は泥中より発す

अद्वैत :非二元に還るプロセスの記録

セルフコントロールの大問題

 ヒマラヤで夏至の頃に行われるグル・プージャ祭。
歴代のお大師様方に感謝する行事ですが、日本でも遅れてお盆前後に全国各地で行われます。私はアルナ・ラリタ両師から聖名を拝受することができましたので、毎年ヒマラヤからもお手紙を頂きます。
 ご案内に、「食事を絶ち、身を清らかにして参加するように」という旨の文言があります。以前はこれに従うことも大変でしたが、何事も訓練で、最近は全く苦痛なくそれができるようになりましたし、普段の生活の中でも時折24時間の絶食(断食?)を行っていることがあります。私の情けないところは、それを「この日とこの日」と決めて貫いてはいないところです。今のところは、食事を抜くことが問題にならない日になんとなく行っています。

 先日、他県からお客様をお招きして会を行いましたので、食が普段に比して大変重く、その後なんだか体の機能が落ちているような気がしたものです。その会食の際に、兄弟子と「断食は自律の問題」という話になり、確かにセルフコントロール力が上がるにしたがって、絶食・断食が問題にならなくなっただけであって「断食に耐えうる自分」を育てようとした訳ではないよな…と改めて思い至りました。

 何年か前に、統合医療学会認定療法士の資格を取るために受けたセミナーで「東北大学方式断食療法」について勉強しました。これは肉体の症状に対するものではなく、家族病理も噴き出してくるし、終了して復食の際に「悟り」ともいえるような状態を見せる人がおられることなどを教えて頂き、大変興味深かったことを思い出します。
 「断食で悟るんじゃなくて、復食した時に悟るんですよ!」と熱く語られた先生のお話はとっても面白かったです。お釈迦様とスジャータのお話の通りなのですね。

 より高い目的のために努力して生きたいな、と思います。たぶん、今、私が抱えている「現象に現れた問題」のほとんどは内面から生じたものなので、現象にアプローチしても無駄です。だから、思うようになっていない肉体や状況を責めず、自分の内奥を見つめ、気付く作業を諦めず繰り返し行っていきたいと思います。