パルスオキシメーターを使った、調気法実験の続きです。
と、その前に。
Yogaでは、意識的な呼吸制御を行なっていろんな良い効果をゲットする方法をプラーナーヤーマ(Pranayama)と総称しています。
そしてこんな偉そうなことを書いていますが、それはもうハッタリもいいところで、私はYogaそのものについても、その一行法であるPranayamaについても、ちょっとドアを開けてなかを覗き込んだくらいの状態です。
そんな程度なのにこれを仕事にできるのは、それくらい伝統的Yogaが内包しているものが濃くて深いということだと思います。
うっかり踏み込んだら永遠に帰って来れなくなりそうなので、ドアを開けて首を突っ込んだ状態で止まっていますが、実のところこの先は、ご招待された方しか入れないんじゃないでしょうか。だから私は常に、自分はナンチャッテ・ヨガ教師であると自覚しています。ナンチャッテですが大いに恩恵を受けております。
それでね、
このPranayamaをやるということは、Yoga的にはどういうことなのかというと、人間としての(人体の?)エネルギー効率が高まるわけですよ。省エネってことです。
これまで生きるためにフル回転させていたエネルギーを、他のことに回す。
だからYogaは潜在的可能性を引っ張り出すものと言われるのです。
緊張感を高めずとも活動的になる
と、一般書店では手に入らない名著「プラーナーヤーマの秘密」でナゲンドラ博士が明言しています。
みんながストレスフルで疲弊しながらなんとかやってるのに、頑張らないでやれちゃうようになるって、すごくないですか!!!
普通だったらあり得ない身体の状態でも、そこでリラックスできてしまうばかりか、なおかつ人間存在の持つ潜在力を発揮しちゃう。
私もここに至りたい!
でもその前にやることがある。掃除です。
クリヤといいます。
あれ?
パルスオキシメーターの話はどうなったわけ?
そう、今日はそれを話して終わりましょう。
まずはコニカミノルタ陸上競技部さまのご協力を得まして、血中酸素濃度とパルスオキシメーターについてご説明します。めんどい人はサクッと飛ばしてください。
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血中酸素飽和度とは、血液中の酸素の量のことです。
値は%で表し、血液中の酸素の濃度が満タンだと100%、正常値で99~96%と言われています。
病気や体調不良だと数値が低下することがあり、医療機関では入院中の患者の体調管理や、手術中の容体の変化を監視するためにも使われる、体調を評価する上で非常に重要な数値です。
測定にはパルスオキシメータというものを使いますが、洗濯バサミのようなものを人差し指に挟むだけで簡単に測定できます。指先の爪に光を当てて、指の動脈に含まれる酸素の量を測定し数値化、わずか数秒で測定が完了します。
疾患にかかっていると95%以下になることが多く、90%を下回ると治療適応のある睡眠時無呼吸症候群である可能性 があるらしい。
以上、説明終わり。
さて、このクラスにはヨガ歴10年超の人が二人いますが(うち一人が私です)、その人たちはなにもしない状態で97。当然ながら正常値。
ここで調気法による血中酸素濃度の変化を見てみました。
これは私の体験ですが、カパラバティというかなり速い速度で調気しても97から決して上がらない。
しかし止息(ケヴァラ・クンバカ)で95に低下、その後調気再開すると一気に99まで上昇し安定。
止息が重要であることはわかりました。教わってきた通りです。
意識的止息により二酸化炭素濃度をコントロールすることで、呼吸の質を高められる。(って、皆さんここがよくわからないと思いますが!)
無意識の息止めだと健康には害になるのに、意識的にやると健康度を上げるわけです。
が、しかし!
だめ!絶対!! 自己流呼吸法、絶対禁止!!
調気は大変強力な行法であり、生命の危険を伴います。マジです。
指導者のもとで安全にやってください。
約束だよ!